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角番センパイ
(一級建築士)
私は受験歴3年を経て合格をつかみ取った一級建築士です。
学科試験には通過したものの、製図試験に2度目落ちして角番に昇格!?
そこからメンタルを鍛え上げ、角番スピリッツで合格をつかみ取りました。
(今では、こっそりブログ活動中。)
私は”夢を諦めない受験生”たちを応援します!
角番に昇格してしまった方、角落ちからの復活を目指す方に向けて「役に立つ知恵や技術」を投稿していきます。

一級建築士の法規は学科試験の要、法規の勉強法を過去問に習って線引き解説

一級建築士の学科試験はとてつもなく出題範囲が広いですよね?

その中でも「法規」の試験は、唯一法令集を使うことが許される特別な科目です。

しかし、その法令集の地図がややこしくて勉強法の確立が難しいところ。

要領を覚えてしまえば楽な試験ですが、そこに行き着くところまでが遠いですよね?

この記事では「法規の勉強法」について、過去問に線引きをしながら詳しく解説していきます。

法規の仕組みを理解することで「確立された勉強法」を習得し、法規を攻略しましょう。

法規の勉強法を確立したい方は、ブックマークの追加をお願いします!

「一級建築士」

法規

線引き解説」

こんな人におすすめ!

  • 法規の攻略法が知りたい。
  • 法規の問題に全く手も足も出ない。
  • 法規の何から手を付けて良いか分からない。

法令集は手に入れたかな?

これから勉強する人にとって
やさしい内容となってます。

目次

一級建築士の学科は法規が命、法規を制する者は学科を制する

「法規の理解なくして有資格者には成れない」

どの分野においても、このハードルを越えなければ資格には手が届きません。

しかし、法規を克服することが出来さえすれば「資格に手が届く」のが、一級建築士試験です。

学科試験において「法規」は合否を分ける重要科目なので、早い時期から強い関心を持っておきましょう。

建築基準法とは?

日本の法律において、建築基準法は「最も難しい法律」と言われています。

その範囲は膨大で、ひとつひとつが分かりづらく、毎年頻繁に改正されている背景もあるのです。

一級建築士学科試験のひとつの分野として学問が成立し、本試験では「法令集を持ち込める」といったルールが、その難しさを裏付けていると言えるでしょう。

法令集が使えるから、
それだけ難しいってこと。

しかし、「法令集を見ることが許される」ということは、攻略できるということ。

この記事では、法規の勉強を確立するためのきっかけとなる「禁断の手法」をお伝えしましょう。

法規は全ての科目の土台

学科試験の問題のほとんどは、「法規から出題されている」ことはご存知でしょうか?

  1. 計画で出題されるスロープの勾配
  2. 環境・設備で出題される換気量の計算
  1. 構造で出題される風圧力や地震力
  2. 施工で出題される建設業の資格や届け出

その中でも特に、構造の文章問題は「建築基準施行令”36条~99条”」から多く出題されています。

つまり、一級建築士学科試験の「法規」は全ての科目の基礎となるピラミッドの土台と言えるでしょう。

・法規との向き合い方

どの科目においても、関わりを持っているのが「法規」です。

法規を知ることで、他の科目の問題が「どこから出題されているのか?」も見えて来ます。

・・ということは、法規を「他の科目の一部と紐づけ」しながら学習すると、効率が良いですよね?

なに!?

法規との向き合い方

  1. 「法規」「計画」「法規」
    • 計画で出題されるスロープの勾配
  2. 「法規」「環境」「法規」
    • 環境・設備で出題される換気量の計算
  1. 「法規」「構造」「法規」
    • 構造で出題される風圧力や地震力
  2. 「法規」「施工」「法規」
    • 施工で出題される建設の資格や届け出

法規で始まり、法規で終わる。

「法規」は、その科目だけで集中するのは想像以上にハードワークで、すぐに息が切れてしまいます。

法規を「他の科目と紐づける」ことで、ひとつの分野に2つの視点で知ることができるようになるのです。

なので、法規の勉強は「法規だけ」で取り組むのではなく、他の科目との合間の”コンディションの良いとき”に少しずつトライすること。

集中力があるときは、
法規の勉強を習慣にしよう。

法規は他の科目とも
つながってるんだよね。

「構造の文章問題は難しすぎる!」「保有水平耐力計算ってなに?」

その内容が「法規」から出題されていることを知ると、とりあえず腑に落ちるでしょう。

法規は「他の科目の一部と紐づけ」しながら学習する。

・インデックスを貼る

法令集
法令集
見開き状態

インデックスは「目的のページ」を探しやすくもの。

目次をはじめ、条文の関連性を一目で追えるように貼ることで、ページをめくる手間をかなり減らせます。

インデックスを手掛かりに”見出し”にアクセスすることで、素早く目的地にたどり着けますよね?

目的地へ素早くアクセスする!

・アンダーラインを引く

アンダーラインは「目的のキーワード」を目立たせるもの。

かっこ( )書きに注意しながら色を変えて線を引くことで、条文の”仕分け”をしたり、必要なキーワードを探しやすくカスタマイズするのです。

「毎日少しずつアンダーラインを引く」その積み重ねによって、自分だけの法令集を育てていきましょう。

毎日少しずつ、
アンダーライン生活です。

こちらがオススメ!

法規の勉強の落とし穴とは?

法規の勉強で最も困るのは「自分に合わない」スタイルを真剣にやり続けること。

良かれと思って張り切った結果、それが長続きせずに”挫折”する結果にもなりかねません。

ここでは、多くの初受験生が真剣にやってしまいがちな「お勧め出来ないこと」をお伝えします。

その法令集は、
ちゃんと使いこなせてる?

インデックスを全て貼る

付属のインデックスを全て貼ることが目的になっていませんか?

インデックスに包まれた法令集を手にすることで、やり切った達成感があるかもしれません。

しかし、インデックスの束の中からインデックスを探すことがストレスになり、時間のロスにもなります。

ストレス

(インデックスを貼り過ぎてページがめくれないフラストレーション)

イライラ爆発

その機能を果たすには「目次」のページを始め、必要な箇所に絞って使うこと。

インデックスは、開きたいページに素早くアクセスできるようにするための道しるべです。

最初はこれくらいでいい。

インデックスは、ページを開くきっかけとして機能させる。

参考記事

見境なくアンダーラインを引く

  • アンダーラインを3色にする
  • ボールペンとマーカーを併用する
  • マーカーを増やしてさらに色分けする

色のバリエーションを増やし、法令集をに仕上げることが目的になってませんか?

それは上級者のテクニックであって、これから法規を学習しようとする人にとっては荷が重いことです。

学科試験2回目とか、
そういう人が成せる技です。

長続きする?

法令集にアンダーラインを引く作業に、どれくらいの時間が掛かるか知っていますか?

ボールペンと定規を使い、ノンストップで線引きを続けたとして「36時間」

これは、のボールペンを使って線を引き続けた私の経験です。

えええ~!?
そんなに掛かるの・・

(もちろん、個人差はあります)

きついよ?
ノンストップだからね。

さらに色を増やすと色分けのルールが複雑になり、カラーバリエーションに応じて作業時間が増えます。

色が増えると作業も増える

  • 3色のボールペンを使うと、36時間×1.5倍=54時間
  • マーカーを併用してルールを増やすと、54時間×2倍=108時間
  • 毎日1時間を削って線引きしたとしても3カ月半、学習に応じて線引きも増える

そろそろキツイよ~💦
この生活いつ終わるのかな?

もうダメ、もう限界だ・・
線引きだけで挫折しそう。

あなたは、それだけの時間を法令集の線引きに捧げられますか?

カラーバリエーションの複雑な線引きルールを最後まで厳守して続ける自信はありますか?

始めはシンプルに「」の2色のボールペンを使うのが分かりやすく、たった2色でも使い分ける方法はいくらでもあります。

やることがシンプルだと
楽だし継続しやすいですから。

法令集を引き、問題を解き、その都度条文を確認しながらアンダーラインを足していく。

参考記事

Miss,Take

やみくもに条文や数値を覚えようとする

条文を覚えることを決して否定しているわけではありません。

ただ、法規は覚えようとするのではなく、過去問を解くにつれて自然と頭に入るものです。

計算問題になると
覚える要素もあります。

「誤ったもの」「正しいもの」どちらを選ぶか?

そのような多彩な出題に対して意図を読みとる注意力も必要です。

法規は問題文から「キーワード」を拾って、法令集の条文と照合することで正誤を判断するもの。

どのような出題であっても、機械的に法令集を使えることが真の実力といえるでしょう。

問題文のキーワードと
法令集のキーワードをつなぐ作業です。

法規は覚えるのではなく、問題文のキーワードと照合する作業として割り切る。

法規の習得には時間が掛かる

法規の勉強は早い時期から取り組むことを強く奨めます。

なぜなら、法規の習得は「他の科目よりも時間が掛かる」からです。

早い時期に勉強法を確立することで、他の受験生と差をつけられるでしょう。

法規は時間掛かるよね~

ステップアップ!

一級建築士の学科は法規が勝負、これから始める人の法規の勉強法

法規って難しくない?

建築基準法は「非常に分かりにくい法律」として、知られています。

その理由として、ひとつのテーマが、「法令」→「政令」→「規則」にまたがって構成されていて、情報がまとまっていないことが「法規の理解の妨げ」になっているのです。

どこだ?どこだ?
わけが分かんないよ💦

法令集の動き

  1. 「法令」を開いて「政令」に跳ぶ
  2. 「政令」から、さらに次の「政令」に跳ぶ
  3. 「政令」から、必要に応じて「告示」まで手を伸ばす

ひとつのテーマに対して、法令集の中でこれだけのページの行き来が必要となります。

設問が4者択一であれば、それぞれの枝に対して同じ動作を繰り返し、やっと答えにたどり着くのです。

ウソだろ?

条文は「法令」から「政令」、「別表」から「政令」に行き来しながら読み取る。

法令集の体系図を把握する

まずは仕組みを理解する!

「敵を知る」にはまず、その組織図を知っておく必要があります。

法規も同じように、過去問と戦うには法令集の体系図(仕組み)を知っておいて下さい。

イメージです。

法令集を引くときの
フローチャートになります。

条文の構成

法令

政令

規則

告示

法令集の動き

  1. 「法令」を開いて「政令」に跳ぶ
  2. 「政令」から、さらに次の「政令」に跳ぶ
  3. 「政令」から、必要に応じて「規則」まで手を伸ばす
  4. 「法令」から、「別表」に跳び、「政令」に跳ぶ
  5. 「別表」から、必要に応じて「告示」まで手を伸ばす

告示もあるの?

よく出る言い回し

「及び」「並びに」「若しくは」「~に限る」、ただし書き「この限りではない」「~を準用する」

Mission,Start!

続きます。

よく出る”第〇条”を覚えておく

覚えると楽になる?

さきほど「法規は覚える分野ではない」とお伝えしましたが、覚えておいた方がよい条文もあります。

覚えておくと、法令集の「読み取りが楽になる」条文を以下の一覧表にまとめました。

覚えておくべき条文一覧表

法6条確認申請
法12条定期報告
法27条耐火建築物
法28条居室の採光と換気
法44条建築審査会の同意
法52条容積率
法53条建蔽率
法56条高さ制限
法61条防火地域・準防火地域
法85条仮設建築物

法令集の文章では、「確認申請」「耐火建築物」という名称ではなく、「第6条」「第27条」といった表記に置き換えて条文が成り立っているケースが至るところにあります。

そのたびに「第6条?」「第27条って何?」となると、目次をめくって表題を確認しなければなりません。

日本語で伝えて💦
第〇条では分かりません。

「第6条」→「確認申請」「第27条」→「耐火建築物」

・・といったように「第〇条」からの変換ができると、法令集の読み取りが楽になるのです。

一覧表を常に持っておき、
いつでも変換できるようにしておこう。

Conversion

法令集の文章の読み方のコツ

条文は解読できる?

法令集の条文は堅苦しい言葉や長い文章が多く、読んでも読んでもよく分からないもの。

長い文章の中にかっこ( )があり、かっこ( )中にもかっこ( )があって混乱してしまいます。

かっこ( )の中にかっこ( )って、マトリョーシカかよ!?

そんなツッコミはさておき、法規の文章は混とんとしていて、つまずくことが多いものです。

意味が分かりません。

かっこの中のかっこがあって、
箱の中に箱があるっていうこと。

法令集の文章には「読み方のコツ」があります。

ここでは、マトリョーシカのような長文を取り崩す3つのコツをお伝えしましょう。

読み方の3つのコツ

  • かっこ( )を飛ばして読む
  • 主語を押さえて、文章の後ろから読む
  • 文章を3つに分割して、それぞれを読み解く

・かっこ( )を飛ばして読む

長い文章の中にあるかっこ( )は、そのまま読み続けると訳が分からなくなりますよね?

かっこ( )を飛ばして本文を読み、かっこ( )内は例外となる部分や補足と捉えて良いでしょう。

かっこ飛ばし

・主語を押さえて、文章の後ろから読む

長い文章は真っ向から読んでいくと、迷子になって「何の記述」か分からなくなります。

「何の説明しているのか?」その結論を知るには、文章の”後ろ読み”を押さえておくと良いでしょう。

後ろ読み

・文章を3つに分割して、それぞれを読み解く

長い文章はまともに読む気すら起きず、情報処理が追いつかずに挫折してしまうもの。

長文は「読みやすいサイズ」に小分けして、かみ砕いた後にそれぞれを繋げて全体的にまとめるのです。

つなぎ合わせ

文章は後ろから読む。

ここではひとつ例をあげて、文章の読み方のコツを実践して説明しましょう!

文章はここ↓を押さえる!

  • 文章の始まり
  • 主語(~は)
  • 文章の終わり

この読み取り術はとても有用で、
さまざまな分野で使えるコツです。

例題1


既存の地上5階建ての病院(5階における当該用途に供する部分の床面積の合計が2,000m2のもの)に設けた非常用の照明装置に用いる照明カバーの取替えの工事の施工中に、当該建築物を使用する場合においては、当該建築主は、あらかじめ、工事の施工中における建築物の安全上、防火上又は避難上の措置に関する計画を作成して特定行政庁に届け出なければならない。

引用:建築技術教育普及センター

既存の地上5階建ての病院の工事中使用の際に、建築主特定行政庁に届け出が必要か?

後ろ読み!

例題2

日影による中高層の建築物の高さの制限の緩和の規定において、建築物の敷地の平均地盤面が隣地(建築物があるもの)又はこれに連接する土地(建築物があるもの)で日影の生ずるものの地盤面より1m以上低い場合においては、その建築物の敷地の平均地盤面は、原則として、当該高低差から1mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなす。

マーカー
引用:建築技術教育普及センター

日影による中高層の建築物の高さの制限における建築物の敷地の平均地盤面の高さとは?

このように、主語を押さえて”後ろ読み”することで「何を問われているか?」が見えて来るのです。

例題3

前面道路の境界線から後退して壁面線の指定がある場合において、特定行政庁の許可を受けて建築物の容積率の算定に当たり当該前面道路の境界線が当該壁面線にあるものとみなす建築物については当該建築物の敷地のうち前面道路と壁面線との間の部分の面積は、敷地面積又は敷地の部分の面積に算入しない。

引用:建築技術教育普及センター

文章を分ける

3つに分ける

  • 赤マーカー建築物の容積率の算定に当たり、敷地面積に算入しない部分がある。
  • 緑マーカー道路境界線から後退した壁面線の指定がある場合は、道路境界線から壁面線までの部分が敷地面積に算入されない。
  • 青マーカー特定行政庁の許可を受けて道路境界線が壁面線にあるものとみなす建築物であること。
  • この問題では建築物の容積率の算定に当たり、敷地面積に算入しない部分を問われている。
  • 敷地面積に算入されない部分とは道路境界線から建築物の壁面線までの部分を指している。
  • 文章の補足として「特定行政庁の許可を受けて~みなす建築物である」と記述されている。

並べ替え

このように、長くて膨大な文章を分割して3つの短文に置き換え、並べ替えると分かりやすいですよね?

分割した1つ1つの内容を丁寧に読み解くことにより、確実な理解へと向かうことが出来るのです。

ボリュームがある文章は、3つの短い内容に”分割”して読み取り、後で意味を繋げてまとめる。

始めから法令集にこだわらない

「継続するために勉強のハードルを下げる」

建築基準法は、文字ベースの法令集だけで読み解くことは非常に難しいですよね?

そこで、法令集とは別に「建築申請memo」などの図解付きの参考書を併用する方法もあります。

法規、二刀流で行く?

基本は法令集を使いつつ、たまに”イラスト付き解説”を使って体系的にチェックする。

そうすることで、分かりにくいモヤモヤが解消されて、情報の整理にもつながりますよね?

整理された資料を見ながら法令集にフィードバック、線引きを強調することで切れ味が増します。

本試験で使えるのは法令集だけ。

こちらが分かりやすい!

「建築申請memoなどは本試験では使えません」

始めから正当法で挑もうとしない

固定概念に縛られない

  • 早見表は使えない
  • 法令集しか使えない
  • イラスト付きは使えない

それは禁止だよ!

試験ルールはあくまでも「試験の中だけ」のこと。

勉強の始めるときは、そのルールを一度取り払いましょう。

これから法規を勉強する人が実践しやすい方法をお伝えいたします。

※ただし、本試験ルールでは使えない方法なので、そこは注意してください。

それは・・まさか・・

・法別表を複製(コピー)する

別表をコピー又は撮影して、別表(法文)と法令集(政令)を突き合わせる。

そうすることで、ページを行き来することなく法規の解読が出来るという「禁断の手法」です。

パシャ!

最初だけだからね。

「禁断の手法は本試験ルールでは使えません」

・法令集と法別表(複製)を突き合わせる

法別表を複製(コピー)

引用:建築基準法(法別表第1)

条文の繋がりを押さえる

別表(1)

施行令115の3条

  1. 法別表をコピー、その用紙と法令集(政令)を突き合わせる。
  2. 問題文に「第〇条〇項〇号」をメモしながら、条文の繋がりを押さえる。
  3. コピーした用紙にはメモを書き込み、ノートにすることで次回の参考資料にする。

いいね ♬

・法別表(複製)に積極的に書き込む

コピーした用紙にメモする

学習期間だけ実施できる禁断のメモ

何度も言うけど
最初だけですからね。

禁止していることを
全てコンプリートしたな

コピーして用紙に何度か書き込みしているうちに情報がまとまりますよね?

知識が整ったときに、ルールの範囲内で本格的に法令集に書き込みをすれば良いのです。

学習が軌道に乗るまでは「禁断の手法」を活用し、始めは「継続させる」ことを最優先しましょう。

勉強は続けることが大事!
そのための手段は選ばない。

お待ちなさい!

「最後は法令集だけで戦えるように仕上げていきましょう」

一級建築士の学科は法規が決め手、勉強法を過去問に習って線引き解説!

Mission,Start!

一級建築士学科試験の生命線となるのは「法規」

法規の勉強法を4つの過去問に習って、線引きしながら解説していきます。

さきほど紹介した文章の読み方のコツから禁断の手法まで、すべて実践してお見せするので必見です!

始めますよ!
ついて来て下さい。

確認申請

引用:建築技術教育普及センター

確認申請に関わる法文

1.建築とは?法2条
2.確認申請の対象法6条
3.建築物の用途別表第一
令115の3
4.建築物の用途変更法87条・令137条の18
5.確認を要する建築設備法87条の4・令146条

スタンバイOK!

【確認申請】(H30.No3)

都市計画区域内における次の行為のうち、建築基準法上、確認済証の交付を受ける必要がないものはどれか?ただし、建築等に関する確認済証の交付を受ける必要がない区域の指定はないものとする。

  1. 鉄骨造、延べ面積100m2の、屋外観覧場の新築
  2. 鉄筋コンクリート造、延べ面積500m2、地上3階建ての物品販売業を営む既存の店舗内における、エレベーター(認証型式部材等に該当するもの)の設置
  3. 鉄骨造、延べ面積200m2、平家建ての事務所の、屋根の過半の修繕
  4. 木造、延べ面積300m2、高さ8m、地上2階建ての共同住宅の、寄宿舎への用途の変更(大規模の修繕又は大規模の模様替えを伴わないもの)
引用元:建築技術教育普及センター

法規では定番となる確認申請の問題です。

ここで必ず見る法文は「法別表第一」、このページを開いてみましょう。

重要なページです。

引用:建築基準法(法別表第1)

ページを開けたかな?

「法別表第一」のページが開けましたでしょうか?

まず始めに「法別表第一」と、注釈にある「施行令115の3条」を別紙にコピーします。

タブレット端末をお持ちの方は、写真を撮っておくと良いでしょう。

法6条攻略の準備

  • 「法別表第一」「施行令115の3条」を別紙にコピーする。
  • 「法別表第一」「施行令115の3条」をタブレット端末で写真を撮っておく。

パシャ!

別表(1)

突き合わせ

令115の3条

いきなりですが、法規の文章問題は「後ろから攻める」スタイルが成功法です。

法規の文章問題は後ろから攻める。

伝家の宝刀、後ろ読み!

設問をチェック

都市計画区域内における次の行為のうち、確認済証の交付を受ける必要がないものはどれか?

後ろから攻める

  1. 鉄骨造、延べ面積100m2の、屋外観覧場の新築
  2. 鉄筋コンクリート造、延べ面積500m2、地上3階建ての物品販売業を営む既存の店舗内における、エレベーター(認証型式部材等に該当するもの)の設置
  3. 鉄骨造、延べ面積200m2、平家建ての事務所の、屋根の過半の修繕
  4. 木造、延べ面積300m2、高さ8m、地上2階建ての共同住宅の、寄宿舎への用途の変更(大規模の修繕又は大規模の模様替えを伴わないもの)

法2条十三号法87条法87条の4 → 令146条1項一号

引用元:建築技術教育普及センター

文章の始めをスキップして、後ろ読みから「何をするのか?」に注目しましょう。

メモの準備を

メモする

ここで理解を深めるには、問題文の余白に「関係する条文の番号」をメモしておくことがポイントです。

  1. 新築 → 建築(法2条十三号)
  2. エレベーター(認証型式部材等に該当するもの)の設置 → 法87条の4 → 令146条1項一号
  3. 屋根の過半の修繕 → 建築でない(法2条十三号に該当しない)
  4. 用途の変更 → 法87条

そもそも「建築」って何?

建築の定義とは?

1.建築とは?法2条十三号
建築物を「新築」し、「増築」し、「改築」し、又は「移転」することをいう。

後ろ読み!

後ろから攻める

  1. 鉄骨造、延べ面積100m2の、屋外観覧場新築
  2. 鉄筋コンクリート造、延べ面積500m2、地上3階建ての物品販売業を営む既存の店舗内における、エレベーター(認証型式部材等に該当するもの)の設置
  3. 鉄骨造、延べ面積200m2、平家建ての事務所の、屋根の過半の修繕
  4. 木造、延べ面積300m2、高さ8m、地上2階建ての共同住宅の、寄宿舎へ用途の変更(大規模の修繕又は大規模の模様替えを伴わないもの)

法2条十三号法87条法87条の4 → 令146条1項一号

法別表第一(い)欄令115の3条三号令137条の18(類似の用途)

引用元:建築技術教育普及センター

後ろ読みから、「何の用途」「何をするのか?」に注目しましょう。

見えた!

ここにおいても、問題文の余白に「関係する条文の番号」をメモしておくことがポイントです。

  1. 屋外観覧場新築 → 法別表第一(い)欄の用途
  2. 物品販売業を営む既存の店舗内におけるエレベーターの設置 → 法別表第一、令115の3条三号
  3. 事務所の、屋根の過半の修繕 → 法別表第一の(い)欄の用途にない
  4. 共同住宅の、寄宿舎へ用途の変更 → 令137条の18(類似の用途でない)
3.建築物の用途別表第一
令115の3
4.建築物の用途変更法87条・令137条の18
5.確認を要する建築設備法87条の4・令146条

別表(1)

令115の3条

判定!

法6条

別表(1)

法87条

  1. 法別表第一(い)欄の用途建築(法2条十三号)
    • 法6条1項四号建築に該当 → 確認申請が必要!
  2. 法別表第一、令115の3条三号法87条の4 → 令146条1項一号
    • 法6条1項一号確認を要する建築設備に該当 → 確認申請が必要!
  3. 法別表第一の(い)欄の用途にない建築でない(法2条十三号に該当しない)
    • 「都市計画区域内」における法6条1項四号に該当するが「建築」ではない
      • 確認申請は不要
  4. 令137条の18(類似の用途でない)法87条
    • 法6条1項一号の用途変更用途変更 に該当 → 確認申請が必要!

法2条十三号法87条法87条の4 → 令146条1項一号

法別表第一(い)欄令115の3条三号令137条の18(類似の用途)

法6条1項一号法6条1項一号の用途変更法6条1項四号+「都市計画区域内」

1.建築とは?法2条
2.確認申請の対象法6条
3.建築物の用途別表第一
令115の3
4.建築物の用途変更法87条・令137条の18
5.確認を要する建築設備法87条の4・令146条

・・・いかがでしたでしょうか?

言葉のひとつひとつに「紐づけられる条文」を書き出し、あとは「繋ぎ合わせること」で見えて来るものがありますよね?

確認申請の問題は「後ろ読みから取り崩していく」ことで、選択肢をひとつに絞られるのです。

法令集のページの動き

法令集
法6条
法6条から政令へ

パラパラパラ・・

法別表第一を参照する
政令から規則、告示へ
そして法6条へ戻る

パラパラ・・ピタ!

Next!

構造強度

引用:建築技術教育普及センター

構造強度に関わる法文

1.保有水平耐力計算令81条2項一号イ
2.RC造の適用範囲令71条2項
3.コンクリートの強度令74条
4.コンクリートの柱の構造令77条
5.鉄骨の材料法64条
6.高力ボルト、ボルト及びリベット法68条
7.保有水平耐力計算によって安全性を確かめる場合の扱い令36条2項

スタンバイOK!

【構造強度】(R01.No12)

保有水平耐力計算によって安全性が確かめられた建築物に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか?ただし、高さが4m又は延べ面積が30m2を超える建築物とする。

  1. 鉄筋コンクリート造の建築物に使用するコンクリートの四週圧縮強度は、1mm2につき12N(軽量骨材を使用する場合においては、9N)以上でなければならない。
  2. 鉄筋コンクリート造の建築物の構造耐力上主要な部分である柱の主筋は、帯筋と緊結しなければならない。
  3. 鉄骨造の建築物の構造耐力上主要な部分の材料は、炭素鋼若しくはステンレス鋼又は鋳鉄としなければならない。
  4. 鉄骨造の建築物において、高力ボルト、ボルト又はリベットの相互間の中心距離は、その径の2.5倍以上としなければならない。
引用元:建築技術教育普及センター

単体規定の施行令から出題される問題です。

施行令の「目次」と、主に以下のページ(かなり広い範囲)を行き来してキーワードを探していきます。

出題範囲は広い

  • 第3節「木造」
  • 第4節「組積造」
  • 第4節の2「補強コンクリートブロック造」
  • 第5節「鉄骨造」
  • 第6節「鉄筋コンクリート造」
  • 第6節の2「鉄骨鉄筋コンクリート造」
目次を見る

まず始めに、建築基準施行令の「目次」を別紙にコピーします。

タブレット端末をお持ちの方は、写真もしくはスキャニングを撮っておくと良いでしょう。

パシャ!

設問をチェック

保有水平耐力計算によって安全性が確かめられた建築物に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか?

目次の見出しに振り分ける

  1. 鉄筋コンクリート造の建築物に使用するコンクリートの四週圧縮強度は、1mm2につき12N(軽量骨材を使用する場合においては、9N)以上でなければならない。
  2. 鉄筋コンクリート造の建築物の構造耐力上主要な部分である柱の主筋は、帯筋と緊結しなければならない。
  3. 鉄骨造の建築物の構造耐力上主要な部分の材料は、炭素鋼若しくはステンレス鋼又は鋳鉄としなければならない。
  4. 鉄骨造の建築物において、高力ボルト、ボルト又はリベットの相互間の中心距離は、その径の2.5倍以上としなければならない。

鉄骨造 →(目次)第5節:63条~70条

鉄筋コンクリート造 →(目次)第6節:71条~79条

引用元:建築技術教育普及センター

「鉄筋コンクリート造」「鉄骨造」が、建築基準施行令「第〇節」のどこに分類されるのか?

メモの準備を

メモする

ここで読解力を深めるには、問題文の余白に「分類される第〇節」をメモしておくことがポイントです。

  1. 鉄筋コンクリート造 →(目次)第6節
  2. 鉄筋コンクリート造 →(目次)第6節
  3. 鉄骨造 →(目次)第5節
  4. 鉄骨造 →(目次)第5節

キーワード!

キーワードの拾い出し

  1. 鉄筋コンクリート造の建築物に使用するコンクリートの四週圧縮強度は、1mm2につき12N(軽量骨材を使用する場合においては、9N)以上でなければならない。
  2. 鉄筋コンクリート造の建築物の構造耐力上主要な部分であるの主筋は、帯筋と緊結しなければならない。
  3. 鉄骨造の建築物の構造耐力上主要な部分の材料は、炭素鋼若しくはステンレス鋼又は鋳鉄としなければならない。
  4. 鉄骨造の建築物において、高力ボルト、ボルト又はリベットの相互間の中心距離は、その径の2.5倍以上としなければならない。

第5節「強度」 → 令74条、「柱」→ 令77条

第6節「材料」→ 令64条、「高力ボルト、ボルト又はリベット」→ 令68条

引用元:建築技術教育普及センター

施行令目次から”言葉”を検索し、キーワードの「令〇条」を余白にメモしておくことがポイントです。

  1. 鉄筋コンクリート造 →(目次)第6節「強度」→ 令74条
  2. 鉄筋コンクリート造 →(目次)第6節「柱」→ 令77条
  3. 鉄骨造 →(目次)第5節「材料」 令64条
  4. 鉄骨造 →(目次)第5節「高力ボルト、ボルト又はリベット」→ 令68条

構造強度に関わる法文

3.コンクリートの強度令74条
4.コンクリートの柱の構造令77条
5.鉄骨の材料法64条
6.高力ボルト、ボルト及びリベット法68条

見えた!

判定!

令74条、令77条、令64条、令68条、これらが「令36条2項」の一覧に該当するかをチェックします。

(※第81条第2項第一号イ=保有水平耐力計算又は国土交通大臣が定める基準)

令36条2項

令74条、令77条

令64条、令68条

施行令36条2項

第81条第2項第一号イに掲げる構造計算によつて安全性を確かめる場合この節から第4節の2まで、第5節(第67条第1項(同項各号に掲げる措置に係る部分を除く。及び第68条第4項(これらの規定を第79条の4において準用する場合を含む。)を除く。第6節(第73条、第77条第二号から第六号まで、第77条の2第2項、第78条(プレキャスト鉄筋コンクリートで造られたはりで2以上の部材を組み合わせるものの接合部に適用される場合に限る。)及び第78条の2第1項第三号(これらの規定を第79条の4において準用する場合を含む。)を除く。第6節の2、第80条及び第7節の2(第80条の2(国土交通大臣が定めた安全上必要な技術的基準のうちその指定する基準に係る部分に限る。)を除く。の規定に適合する構造方法

かっこ( )内保有水平耐力計算により「~しなければならない」から除かれる

引用:建築基準施行令

かっこ( )内は、「保有水平耐力計算」によって安全性を確かめられた建築物において「~しなければならない」から「除かれる」範囲になります。

安全性を確かめるケース

7.構造方法に関する技術的基準令36条
保有水平耐力計算によって安全性を確かめる場合の扱い令36条2項

令36条2項との突き合わせ

判定!

メモした条文があるか?

施行令36条2項

第81条第2項第一号イに掲げる構造計算によつて安全性を確かめる場合この節から第4節の2まで、第5節(第67条第1項(同項各号に掲げる措置に係る部分を除く。)及び第68条第4項(これらの規定を第79条の4において準用する場合を含む。)を除く。)、第6節(第73条、第77条第二号から第六号まで、第77条の2第2項、第78条(プレキャスト鉄筋コンクリートで造られたはりで2以上の部材を組み合わせるものの接合部に適用される場合に限る。)及び第78条の2第1項第三号(これらの規定を第79条の4において準用する場合を含む。)を除く。)、第6節の2、第80条及び第7節の2(第80条の2(国土交通大臣が定めた安全上必要な技術的基準のうちその指定する基準に係る部分に限る。)を除く。の規定に適合する構造方法

第5節:「強度」 → 令74条1項一号、「柱」→ 令77条二号

第6節:「材料」→ 令64条1項、「高力ボルト、ボルト又はリベット」→ 令68条1項

かっこ( )内保有水平耐力計算により「~しなければならない」から除かれる

引用:建築基準施行令

令36条2項

令74条、令77条

(突き合わせ)

令36条2項

令64条、令68条

第81条第2項第一号イ(保有水平耐力計算)によって

  1. 鉄筋コンクリート造 →(目次)第6節「強度」令74条1項一号(除かれるに該当しない)
  2. 鉄筋コンクリート造 →(目次)第6節「柱」令77条二号(除かれる範囲に該当する)
  3. 鉄骨造 →(目次)第5節「材料」 令64条1項(除かれるに該当しない)
  4. 鉄骨造 →(目次)第5節「高力ボルト、ボルト又はリベット」令68条1項(除かれるに該当しない)
7.保有水平耐力計算によって安全性を確かめる場合の扱い令36条2項

見つけたかな?

・・・令77条二号を見つけられましたでしょうか?

施行令目次から「キーワード」を印して、条文と「繋ぎ合わせること」で関係性が見えて来ますよね?

構造強度の問題は「言葉に紐づけられた条文」と令36条に示した条文を「突き合わせる」作業といえます。

令36条と突き合わせる。

74条、77条、64条、68条の注釈にも
「令36条」の記載はあるけどね。

構造強度に関わる法文

7.安全性を確かめる令36条
1.保有水平耐力計算令81条2項一号イ
2.RC造の適用範囲令71条2項
3.コンクリートの強度令74条
4.コンクリートの柱の構造令77条
5.鉄骨の材料法64条
6.高力ボルト、ボルト及びリベット法68条
7.保有水平耐力計算によって安全性を確かめる場合の扱い令36条2項

用途地域

引用:建築技術教育普及センター

用途地域に関わる法文

1.用途地域内の建築物の制限法別表第2(い)~(か)
2.新築できるもの、新築してはならないもの令130条の3~令130条の9の8

スタンバイOK!

【用途地域】(H29.No15)

建築物の用途の制限に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか?ただし、用途地域以外の地域、地区等及び特定行政庁の許可等は考慮しないものとする。

  1. 延べ面積600m2、地上2階建ての老人福祉センターは、第一種低層住居専用地域内において、新築することができる。
  2. 延べ面積400m2、地上2階建ての保健所は、第二種低層住居専用地域内において、新築することができる。
  3. 延べ面積500m2、地上2階建ての宅地建物取引業を営む店舗は、第一種中高層住居専用地域内において、新築することができる。
  4. 延べ面積300m2、地上2階建ての幼保連携型認定こども園は、工業地域内において、新築することができる。
引用元:建築技術教育普及センター

簡単に見えて意外と手強い「新築できる、できない」問題です。

ここで必ず見る法文は「法別表第2」、このページを開いてみましょう。

これが無いと始まりません。

引用:建築基準法(法別表第2)

ページが開けましたでしょうか?

まず始めに「法別表第2」を別紙にコピーします。

タブレット端末をお持ちの方は、写真を撮っておくと良いでしょう。

パシャ!

法別表第2

新築できる問題の準備作業

  • 「法別表第2」を別紙にコピーする。
  • 「法別表第2」をタブレット端末で写真を撮っておく。
用途地域
別表第二
用途地域
政令

新築できる問題は、「法別表第2」「施行令第130条の3~第130条の9の8」を突き合わせて確認します。

別表(2)

突き合わせ

令130条の3,4,5

用途地域においても、法規の文章問題は「後ろから攻める」スタイルが必勝法です。

法規の文章問題は後ろから攻める。

伝家の宝刀、後ろ読み!

  1. 延べ面積600m2、地上2階建ての老人福祉センターは、第一種低層住居専用地域内において、新築することができる。
  2. 延べ面積400m2、地上2階建ての保健所は、第二種低層住居専用地域内において、新築することができる。
  3. 延べ面積500m2、地上2階建ての宅地建物取引業を営む店舗は、第一種中高層住居専用地域内において、新築することができる。
  4. 延べ面積300m2、地上2階建ての幼保連携型認定こども園は、工業地域内において、新築することができる。
引用元:建築技術教育普及センター

後ろから攻める

後ろ読み!

新築することができる記述から、「新築できない」誤りの枝を探すこと。

メモの準備を

別表第2のメモを入れる

法別表第2(い)(ろ)(は)/(を)・・・新築できる新築してはならない

この問題を攻略するには、問題文の余白に「別表第2の(・)」をメモしておくことがポイントです。

ここからは「法別表第2」「施行令第130条の3~」を行き来する動きに変わります。

「法別表第2」のコピーを取られた方は「施行令第130条の3~」との突き合わせ作業になります。

施行令の条文をメモする

法別表第2と、
施行令130条との突き合わせ

別表(2)

令130条の3,4,5

  1. 延べ面積600m2、地上2階建ての老人福祉センター → 令130条の4 二号 → (い)九号
    • 第一種低層住居専用地域内(い)において、新築することができる。
  2. 延べ面積400m2、地上2階建ての保健所 → 令130条の5の4 一号 → (は)七号
    • 第二種低層住居専用地域内(ろ)において、新築することができる。
  3. 延べ面積500m2、地上2階建ての宅地建物取引業を営む店舗 → 令130条の5の3 三号 → (は)五号
    • 第一種中高層住居専用地域内(は)において、新築することができる。
  4. 延べ面積300m2、地上2階建ての幼保連携型認定こども園 → 別表第2(を)五号
    • 工業地域内(を)において、新築することができる。

法別表第2(い)九号令130条の4 二号法別表第2(は)七号令130条の5の3 三号

法別表第2(は)五号令130条の5の3 三号法別表第2(を)五号

1.用途地域内の建築物の制限法別表第2(い)~(か)
2.新築できるもの、新築してはならないもの令130条の3~令130条の9の8

用途地域の”一号”に注目する!

用途地域
別表第二
別表第2(は)の建築物

法別表第2(ろ)一号に注目しましょう!

(この地域は、”新築できる/新築してはならない”の境目となって分かりにくいところ)

(ろ)一号に記載されているのは第一種低層住居専用地域内(い)一号から九号までしかありません。

第一種中高層住居専用地域内(は)の記載はないため、「新築はできない」ことになります。

(フリーズ状態)

・・・

判定!

別表2(ろ)一号

令130条の5の4

見えた!

  1. 延べ面積600m2、地上2階建ての老人福祉センター → 令130条の4 二号 → (い)九号
    • 第一種低層住居専用地域内(い)において、新築することができる。
  2. 延べ面積400m2、地上2階建ての保健所 → 令130条の5の4 一号 → (は)七号
    • 第二種低層住居専用地域内(ろ)一号において、新築できるのは(い)一号から九号まで(は)の用途は新築してはならない。
  3. 延べ面積500m2、地上2階建ての宅地建物取引業を営む店舗 → 令130条の5の3 三号 → (は)五号
    • 第一種中高層住居専用地域内(は)において、新築することができる。
  4. 延べ面積300m2、地上2階建ての幼保連携型認定こども園 → 別表第2(を)五号
    • 工業地域内(を)において、新築することができる。

新築できる・できない問題は
つかみどころが難しいよね~。

法別表第2(い)九号令130条の4 二号(新築できる用途と規模に該当する)

法別表第2(は)七号令130条の5の3 三号(新築できる用途と規模に該当しない)

法別表第2(は)五号令130条の5の3 三号(新築できる用途と規模に該当する)

法別表第2(を)五号(新築できない用途から、かっこ( )書きで除かれている)

用途地域
別表第二
別表第2(は)の建築物

用途地域においても条文の書き込みは必須です。

後ろ読みから法別表第2より「用途地域」施行令130条の3~より「新築できる建築物の規模」をマーキング、あとは「繋ぎ合わせること」で地域と建築物との繋がりが見えて来ますよね?

新築できる・できない問題においても「後ろ読みから取り崩していく」ことが定石となります。

本試験での戦い方

時間管理

問題冊子に〇を付けておいて
まとめてマークシートに転記する!

ラスト!

防火・避難

引用:建築技術教育普及センター

防火・避難に関する法文

1.階避難安全検証法令129条
2.全館避難安全検証法令129条の2
3.耐火性能検証法令108条の3
4.防火区画検証法令108条の3

スタンバイOK!

【避難安全検証法】(H29.No6)

防火・避難に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか?

  1. 階避難安全検証法は、火災時において、建築物の階からの避難が安全に行われることを検証する方法であり、当該階の各居室ごとに、在室者が、火災が発生してから避難を開始するまでに要する時間、当該居室の出口の一に達するまでに要する歩行時間、当該居室の出口を通過するために要する時間等を計算することとされている。
  2. 全館避難安全検証法は、火災時において、建築物からの避難が安全に行われることを検証する方法であり、各階における各火災室ごとに、火災が発生してから、在館者の全てが当該建築物から地上までの避難を終了するまでに要する時間、火災により生じた煙又はガスが階段の部分又は当該階の直上階以上の階の一に流入するために要する時間等を計算することとされている。
  3. 耐火性能検証法は、屋内において発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に主要構造部が構造耐力上支障のある損傷を生じないものであること、建築物の周囲において発生する通常の火災による火熱が加えられた場合に耐力壁である外壁が構造耐力上支障のある損傷を生じないものであること等を確かめる方法である。
  4. 防火区画検証法は、開口部に設けられる防火設備について、屋内及び建築物の周囲において発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に、火災の継続時間以上、加熱面以外の面に火炎を出すことなく耐えることができることを確かめる方法である。
引用元:建築技術教育普及センター

このページの中で最も文字数の多いブロックです。

これほど長い文章だと「拒絶反応」しか起こりませんよね?

(フリーズ状態)

・・(絶句)・・

しかし、長文の中からキーワードを探すことが出来れば、ひとつずつ崩していくことが可能になります。

設問をチェック

防火避難に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか?

枝1.~枝4.の読み始めの「主語」と、読み終わりの「結論」から、用語の定義を問われている。

1.階避難安全検証法
2.全館避難安全検証法
3.耐火性能検証法
4.防火区画検証法

メモの準備を

条文をメモする

  1. 階避難安全検証法は、火災時において、建築物の階からの避難が安全に行われることを検証する方法であり、当該階の各居室ごとに、在室者が、火災が発生してから避難を開始するまでに要する時間、当該居室の出口の一に達するまでに要する歩行時間、当該居室の出口を通過するために要する時間等を計算することとされている。
  2. 全館避難安全検証法は、火災時において、建築物からの避難が安全に行われることを検証する方法であり、各階における各火災室ごとに、火災が発生してから、在館者の全てが当該建築物から地上までの避難を終了するまでに要する時間、火災により生じた煙又はガスが階段の部分又は当該階の直上階以上の階の一に流入するために要する時間等を計算することとされている。

令129条(階避難安全検証法)令129条の2(全館避難安全検証法)

  1. 耐火性能検証法は、屋内において発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に主要構造部が構造耐力上支障のある損傷を生じないものであること、建築物の周囲において発生する通常の火災による火熱が加えられた場合に耐力壁である外壁が構造耐力上支障のある損傷を生じないものであること等を確かめる方法である。
  2. 防火区画検証法は、開口部に設けられる防火設備について、屋内及び建築物の周囲において発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に、火災の継続時間以上、加熱面以外の面に火炎を出すことなく耐えることができることを確かめる方法である。

令108条の3(耐火性能検証法)令108条の3 第5項(防火区画検証法)

引用元:建築技術教育普及センター

「施行令目次から”言葉”を検索し、キーワードの「令〇条」を余白にメモしておくこと」

しかし、この4つの単語を目次から探し出すのは結構むずかしいので、以下に記載しておきます。

  1. 階避難安全検証法 → 令129条
  2. 全館避難安全検証法 → 令129条の2
  3. 耐火性能検証法 → 令108条の3
  4. 防火区画検証法 → 令108条の3 第5項
1.階避難安全検証法令129条
2.全館避難安全検証法令129条の2
3.耐火性能検証法令108条の3
4.防火区画検証法令108条の3 第5項

記述に合致する条文をメモする

  1. 階避難安全検証法は、火災時において、建築物の階からの避難が安全に行われることを検証する方法であり、当該階の各居室ごとに、在室者が、火災が発生してから避難を開始するまでに要する時間、当該居室の出口の一に達するまでに要する歩行時間、当該居室の出口を通過するために要する時間等を計算することとされている。
  2. 全館避難安全検証法は、火災時において、建築物からの避難が安全に行われることを検証する方法であり、各階における各火災室ごとに、火災が発生してから、在館者の全てが当該建築物から地上までの避難を終了するまでに要する時間、火災により生じた煙又はガスが階段の部分又は当該階の直上階以上の階の一に流入するために要する時間等を計算することとされている。

令129条(階避難安全検証法)令129条の2(全館避難安全検証法)

  1. 耐火性能検証法は、屋内において発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に主要構造部が構造耐力上支障のある損傷を生じないものであること、建築物の周囲において発生する通常の火災による火熱が加えられた場合に耐力壁である外壁が構造耐力上支障のある損傷を生じないものであること等を確かめる方法である
  2. 防火区画検証法は、開口部に設けられる防火設備について、屋内及び建築物の周囲において発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に、火災の継続時間以上、加熱面以外の面に火炎を出すことなく耐えることができることを確かめる方法である

令108条の3(耐火性能検証法)令108条の3 第5項(防火区画検証法)

引用元:建築技術教育普及センター

ここは集中!

  1. 階避難安全検証法 → 令129条 → 3項一号
    • 建築物の階からの避難が安全に行われることを検証する方法
  2. 全館避難安全検証法 → 令129条の2 → 4項二号
    • 建築物からの避難が安全に行われることを検証する方法

1.と2.の違いは、「階から」「建築物から」の違いということが分かります。

”階避難”と”全館避難”を
混同しないようにしましょう。

  1. 耐火性能検証法 → 令108条の3屋内周囲に印する)
  2. 防火区画検証法 → 令108条の3 第5項屋内周囲に印する)

ここはツボです!

3.と4.については「火災による加熱が加えられた場合の構造耐力」を確かめる方法ということ。

「屋内」「周囲」に印するのは、「耐火」「防火」を見極めるポイントなので、覚えておきましょう。

1.階避難安全検証法令129条、3項一号
2.全館避難安全検証法令129条の2、4項二号
3.耐火性能検証法令108条の3(屋内・周囲)
4.防火区画検証法令108条の3 第5項(屋内・周囲)

メモの準備を

問題文にイ・ロ・ハをメモする

  1. 階避難安全検証法は、火災時において、建築物の階からの避難が安全に行われることを検証する方法であり、当該階の各居室ごとに、在室者が、(イ)火災が発生してから避難を開始するまでに要する時間(ロ)当該居室の出口の一に達するまでに要する歩行時間(ハ)当該居室の出口を通過するために要する時間等を計算することとされている。
  2. 全館避難安全検証法は、火災時において、建築物からの避難が安全に行われることを検証する方法であり(二号)各階における各火災室ごとに、火災が発生してから、在館者の全てが当該建築物から地上までの避難を終了するまでに要する時間(三号)火災により生じた煙又はガスが階段の部分又は当該階の直上階以上の階の一に流入するために要する時間等を計算することとされている。

令129条 → 3項一号イ+ロ+ハ令129条の2 → 4項二号二号+三号

  1. 耐火性能検証法は、一号(イ)屋内において発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に主要構造部が構造耐力上支障のある損傷を生じないものであること、一号(ロ)建築物の周囲において発生する通常の火災による火熱が加えられた場合に耐力壁である外壁が構造耐力上支障のある損傷を生じないものであること等を確かめる方法である
  2. 防火区画検証法は、(二号)開口部に設けられる防火設備について屋内及び建築物の周囲において発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に、(三号)火災の継続時間以上、加熱面以外の面に火炎を出すことなく耐えることができることを確かめる方法である

令108条の3 一号イ+一号ロ令108条の3 第5項二号+三号

引用元:建築技術教育普及センター

見えた!

判定!

令129条,第3項一号

問題文.枝1

イ・ロ・ハ

令129条の2,第4項二号

問題文.枝2

二号・三号

  1. 階避難安全検証法 → 令129条 → 3項一号
    • 建築物の階からの避難が安全に行われることを検証する方法
  2. 全館避難安全検証法 → 令129条の2 → 4項二号二号三号
    • 建築物からの避難が安全に行われることを検証する方法

判定!

令108条の3

問題文.枝3

一号イ・ロ(1)

令108条の3,第5項

問題文.枝4

二号・三号

  1. 耐火性能検証法 → 令108条の3 → 一号イ一号ロ(1)
    • 屋内周囲に印する)
  2. 防火区画検証法 → 令108条の3 第5項 → 二号 →「周囲?」+三号

三号の「火災の継続時間以上確かめる方法である」は正しく、二号「周囲」は該当しないので誤り

「防火区画検証法」の二号三号の記述だけを見ると正しいように思えますが、「屋内」・「周囲」の用語に予めマークしておくことで、誤りの枝を見つける「決め手」になるのです。

やっつけたぞ!

1.階避難安全検証法令129条、3項一号、イ・ロ・ハ
2.全館避難安全検証法令129条の2、4項二号、イ・ロ・ハ
3.耐火性能検証法令108条の3(屋内及び・建物の周囲)
4.防火区画検証法令108条の3 第5項(屋内のみ)

まとめ

一級建築士「法規」の勉強法(まとめ)

  1. 計画で出題されるスロープの勾配
  2. 環境・設備で出題される換気量の計算
  1. 構造で出題される風圧力や地震力
  2. 施工で出題される建設業の資格や届け出

法規は「他の科目の一部と紐づけ」しながら学習する。

法令集
法令集
見開き状態

インデックスは、ページを開くきっかけとして機能させる。

法令集を引き、問題を解き、その都度条文を確認しながらアンダーラインを足していく。

法令集の体系図(イメージ)

条文の構成

法令

政令

規則

告示

法令集の動き

  1. 「法令」を開いて「政令」に跳ぶ
  2. 「政令」から、さらに次の「政令」に跳ぶ
  3. 「政令」から、必要に応じて「規則」まで手を伸ばす
  4. 「法令」から、「別表」に跳び、「政令」に跳ぶ
  5. 「別表」から、必要に応じて「告示」まで手を伸ばす

よく出る言い回し

「及び」「並びに」「若しくは」「~に限る」、ただし書き「この限りではない」「~を準用する」

覚えておくべき条文一覧表

法6条確認申請
法12条定期報告
法27条耐火建築物
法28条居室の採光と換気
法44条建築審査会の同意
法52条容積率
法53条建蔽率
法56条高さ制限
法61条防火地域・準防火地域
法85条仮設建築物
かっこ飛ばし
後ろ読み
つなぎ合わせ

読み方の3つのコツ

  • かっこ( )を飛ばして読む
  • 主語を押さえて、文章の後ろから読む
  • 文章を3つに分割して、それぞれを読み解く

確認申請

確認申請に関わる法文

1.建築とは?法2条
2.確認申請の対象法6条
3.建築物の用途別表第一
令115の3
4.建築物の用途変更法87条・令137条の18
5.確認を要する建築設備法87条の4・令146条

別表(1)

突き合わせ

令115の3条

構造強度

構造強度に関わる法文

1.保有水平耐力計算令81条2項一号イ
2.RC造の適用範囲令71条2項
3.コンクリートの強度令74条
4.コンクリートの柱の構造令77条
5.鉄骨の材料法64条
6.高力ボルト、ボルト及びリベット法68条
7.保有水平耐力計算によって安全性を確かめる場合の扱い令36条2項
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用途地域

用途地域に関わる法文

1.用途地域内の建築物の制限法別表第2(い)~(か)
2.新築できるもの、新築してはならないもの令130条の3~令130条の9の8
用途地域
別表第二
別表第2(は)の建築物
法別表第2

別表(2)

突き合わせ

令130条の3,4,5

防火・避難

防火・避難に関する法文

1.階避難安全検証法令129条
2.全館避難安全検証法令129条の2
3.耐火性能検証法令108条の3
4.防火区画検証法令108条の3

「資格試験の勉強は持久戦」

勉強で成果を上げるために必要不可欠なのは、「行動力」「継続力」

結局のところ、苦痛を伴う勉強法はモチベーションを低下させて長続きはしないもの。

一見すると効率的なように思えても、スタートに時間が掛かったり、続かなければ意味がありません。

「行動力」×「継続力」

「行動力」×「継続力」=「学習成果」

勉強の始めは効率よりも「始めやすさ」「続きやすさ」を優先した勉強法をオススメします。

学習効率は大事な部分ですが、始めは定期的に量をこなすことを優先し、後から質に変えていきましょう。

法規は持久戦!

注意点があります。

当記事は「令和4年度に施行されている法規」を取り扱っています。

法改正により、出来る限りの更新をしていきますが、最新の情報はご自身で確認して下さい。

構造力学の勉強法

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