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角番センパイ
(一級建築士)
私は受験歴3年を経て合格をつかみ取った一級建築士です。
学科試験には通過したものの、製図試験に2度目落ちして角番に昇格!?
そこからメンタルを鍛え上げ、角番スピリッツで合格をつかみ取りました。
(今では、こっそりブログ活動中。)
私は”夢を諦めない受験生”たちを応援します!
角番に昇格してしまった方、角落ちからの復活を目指す方に向けて「役に立つ知恵や技術」を投稿していきます。

一級建築士が明かす!エスキス・テクニック&攻略法(角番生は必見!)

一級建築士製図試験:エスキステクニック

一級建築士製図試験のただひとつの不安要素は「エスキスが出来ない」

あなたは不安に備え、武装するために攻略法やテクニックを求めているのですよね?

これから製図試験に挑む人のために、私のエスキスプロセスを完全公開します!

角番生だった私がすべてをそそぎ、最後まで目指していたエスキスとは?

どんな課題に対しても一定品質以上の合格プラン。

そのプランが、ベルトコンベヤーのように機械的にできる仕組み。

何度も改善を繰り返した結果、これが私の出した答えです。

あなたが目指しているエスキスとは、次のどちらでしょうか?

  • 「手間のかかるオーダーメイドのエスキス」
  • 「効率的かつ安定的に供給できるエスキス」

今までの足跡をふり返れば、その答えはすでに持っているはず。

これから製図試験に挑む人のために、私のエスキスプロセスを完全公開します!

特に角番生にとっては、ヒントとなる要素がきっとあるでしょう。

お願いがあります。あなたの貴重な時間を少しだけ、私の記事ために割いて下さい。

「本番に強い」「角番に強い」「ビックリ玉に強い」

角番流エスキスの要素を取り入れ、合格をたぐり寄せましょう。

記事に少しでも興味のある方、悩んでいる方はブックマークの追加をお願いします!

情報の先取り

情報の仕分け

情報の見える化」

こんな人におすすめ!

  • モチベーションを高めたい
  • 攻略法とテクニックで武装したい
  • 自分のエスキスをブラッシュアップしたい

重要なキーワード

  • 情報の先取り
  • 情報の仕分け
  • 情報の見える化

エスキスを極めれば
もう怖いものなど無い。

目次

一級建築士製図試験と戦い続ける受験生の方へ

一級建築士を目指して猛学習に明け暮れる受験生の方、本当にお疲れ様です。

自分にムチを打って、これまでの人生の中で最も頑張っている瞬間だと思われます。

特に角番生の方は、崖っぷちという状況の中で「もう後がないプレッシャー」と戦っているのではないでしょうか?

おお角番の神よ、
私を救いたまえ。

角番生だった私の当時は「寝ても覚めてもエスキスのことばかり」

エスキス改善のために何度も挑戦しては失敗し、そのたびに改善を重ねてきました。

私がブログを通じて自身のノウハウを「なぜ、完全公開しようと思ったのか?」・・お答えします。

「2時間スピード作図法」の公開について

受験生には貴重なお金と時間と労力を作図練習のために費やしてほしくないから。

「角番流エスキスプロセス」の公開について

多くの挫折を経験した私に出来ることは、これから製図試験に挑戦する受験生のために”生きた知識”を伝える事だと考えたため。

・・・ということで、本題のエスキスの攻略法とテクニックに向けて足を進めます。

角番の方、角落ちから執念で復活された方も、今年で最後の試験となるように全てを尽くしましょう。

一級建築士になるための
ラストスパート!

私が挑戦した過去課題の一覧です。

  • 平成15年度「保育所のある複合施設」
  • 平成16年度「宿泊機能のある、ものつくり体験施設」
  • 平成18年度「市街地に建つ診療所等のある集合住宅」
  • 平成19年度「子育て支援施設のあるコミュニティセンター」
  • 平成20年度「ビジネスホテルとフィットネスクラブからなる複合施設」
  • 平成23年度「介護老人保健施設」
  • 平成24年度「地域図書館」
  • 平成28年度「子ども・子育て支援センター」
  • 平成29年度「小規模なリゾートホテル」
  • 平成30年度「健康づくりのためのスポーツ施設」
  • 令和元年度「美術館の分館」
  • 令和元年度「美術館の分館」(再試験)
  • 令和2年度「高齢者介護施設」
  • 令和3年度「集合住宅」
  • 令和4年度「事務所ビル」
  • 令和5年度「図書館」

この記事で紹介する
エスキスの取り扱いについて

エスキスプロセスの導入については、読者(受験生)の方の任意です。

オススメできる攻略法ではありますが、自分のやり方との調整は図ってください。

  • 考え方を深める
  • モチベーションになる
  • エスキス改善のヒントになる

といったかたちで、エスキスに悩める受験生のお役に立っていただければ幸いです。

一級建築士|エスキスの攻略法とテクニック(読み取り編)

課題は令和元年度の「美術館の分館」

この課題を選んだ理由は、エスキスの基礎力をすべて発揮できる課題だからです。

まず始めに「大前提」として、私が記事を作成するに当たってお伝えしたい事があります。

エスキスの背景

  • 私はこの課題の解答例を見ていない。
  • 以前に課題を実践してから1年以上が経過している。
  • 添付イラストは「課題を解きながら」作成したもの。

真面目にやったよ!

このような姿勢から、初見の課題とほぼ同じ条件で対峙しました。

つまり、ここで紹介するエスキスの内容とはどういうものか?

「私が解答例を見て作成したマニュアル的なものではない」ということ。

そのような理由から、リアリティのある解説となっております。

さあ始めよう!

それでは試験開始です!

(課題文・敷地図の下絵のみ建築技術教育普及センターの画像を引用させていただいています。)

エスキス開始のルーティーン

試験開始のホイッスルが鳴ると同時にエスキスの開始です。

一年に一度の真剣勝負なので、スタートの直後はすごく緊張していますよね?

エスキスが開始したときの「ルーティーン」を決めておくことで、気持ちを静めることが出来ます。

試験が始まってすぐの
ルーティーンを決めておく。

一番始めに書くべきもの

【作図用紙】

  • 試験会場名
  • 受験番号
  • あなたの名前

【計画の要点】

  • 試験会場名
  • 受験番号
  • あなたの名前

答案用紙Ⅰ(作図用紙)のチェック

読み取り順序

  1. 作図用紙
  2. 計画の要点
  3. 要求図書の特記事項
  4. 設計条件
  5. 課題文の敷地図
  6. 屋外施設
  7. 本格的な読み取り

始めは「答案用紙のチェック」から、これが正当法です。

答案用紙Ⅰから読み取れること

  • 面積表より階数が分かる。
  • 接道条件よりアプローチが分かる。
  • 作図レイアウトより敷地の形状が分かる。

面積表から「階数」をチェックする

面積表の記入欄にある「×3×4×5」の表記から「建物の階数」を確認します。

凡例の表示「EW:耐力壁」「○○値:要求される数値」などあれば、先にチェックしておきましょう。

作図レイアウトの確認

作図レイアウトを先に確認しておきましょう。

特に1階と2階のレイアウトは年度によって変わりますよね?

必ず一致させる

  • 答案用紙Ⅰ(作図用紙)のレイアウト
  • エスキスの1/400プランニングのレイアウト

この2つは必ず合わせるように意識づけをしておきましょう。

レイアウトは必ず一致させる!

1階平面図の敷地をチェック

1階平面図の敷地からチェックするもの。

  • 接道条件
  • 横断歩道の位置

接道条件と横断歩道の位置から見えてくるもの。

  • 駐車スペースの位置
  • メインアプローチの経路

この2つは想定することが出来ますよね?

敷地図は、作図用紙で「チェック」して問題用紙で「確認」するといった考えです。

断面図の切断方向を確認しておく

平面図と断面図の向きを比べる

平面図と断面図の向きを比べる

断面図の形状をチェックしましょう。

平面図と断面図の幅(間口寸法)を見合わせることで、切断方向が分かります。

  • 断面図の幅が平面図の幅と一致する場合は「東西方向」
  • 断面図の幅が平面図の幅より広い(狭い)場合は「南北方向」

この確認に至っては、切断方向が一瞬にして視覚的に読み取れるのでオススメです。

それいいね。

また、名称に「南西 – 北東」などと書かれていれば、方位が傾いていることにも気付きますよね?

断面図の「地盤の支持層」については見るだけにしておきましょう。

答案用紙Ⅰから読み取れたこと

  • 面積表:建物の階数は3階であること
  • 接道条件:敷地は北側のメイン道路に接している
  • 作図レイアウト:タテ長状の敷地であり短辺入りとなること

答案用紙Ⅱ(計画の要点)のチェック

読み取り順序

  1. 作図用紙
  2. 計画の要点
  3. 要求図書の特記事項
  4. 設計条件
  5. 課題文の敷地図
  6. 屋外施設
  7. 本格的な読み取り

「計画の要点」から、建物の情報を集めます。

答案用紙Ⅱから読み取れること

  • 立体構成の要素
  • 設計条件のテーマとなるもの
  • イメージ図から要求されるもの

計画の要点から情報を集める

計画の要点からチェックするもの。

  • イメージ図:設計条件のテーマとなるもの
  • 構造計画:吹抜け、無柱空間、屋上庭園の確認
  • 設備計画:ダクトスペース、吹抜け、無柱空間の確認

ゾーニング

「ゾーニングについて考慮したこと」と記載しているので「ゾーニングが試される課題」であること。

動線

「動線について考慮したこと」の記載より、「サービス動線などが要求される課題」であること。

イメージ図を確認

イメージ図から読み取れるもの。

  • 屋上庭園が要求されること
  • 客土とレベル合わせをすること
  • 設計のごまかしが効かないこと

計画の要点「イメージ図が要求される」ということは、「ごまかしが効かない」ということ。

断面構成を考えるときには、「少し余裕のある設計をしておいたほうが無難」ということも見えて来ますよね?

屋上庭園チェック。
ここはまだ準備運動だね。

構造計画

「多目的展示室の構造について考慮したこと」とあるので「大空間が要求される」ということ。

おそらくですが「無柱空間」と捉えても良いでしょう。

無柱空間は嫌いだよ。

設備計画

「多目的展示室の空調の吹出口の設置について考慮したこと」から「無柱空間」は確定となります。

設備計画の条件として「単一ダクト方式」などが指定される可能性も意識しておきましょう。

無柱空間は確定(泣)
単一ダクトはやめて・・・

吹抜け

「吹抜けと周囲の空間において」とあるので、吹抜けも確定です。

色々と盛り込みすぎですね。3層吹抜けでないことを祈りましょう。

屋上庭園に無柱空間
吹抜けまであるなんて。

答案用紙Ⅱから読み取れたこと

  • 吹抜けがあること
  • 無柱空間があること
  • 屋上庭園があること
  • ゾーニングが要求される
  • サービス動線が要求される

建物のスパン割りは「吹抜け」「無柱空間」「屋上庭園」によって決まる。

敷地図のトレース

製図試験のホイッスルがなった直後は、緊張がまだ解けていません。

頭と身体のウォーミングアップとなる簡単な作業として、エスキス用紙に敷地図のトレースをします。

敷地図を予め準備しておくことで、平面検討から1/400プランニングにすぐ移行できますよね?

敷地のトレースから
タンタンと作業を進めよう。

問題用紙の敷地図をチラ見する

問題用紙の敷地図をチラ見して「敷地寸法のみ」を確認しましょう。

  • X方向:32メートル
  • Y方向:48メートル

計画の要点の裏面を使う

敷地図を効率よく連続的に書き込むテクニックです。

ここではA3サイズの答案用紙Ⅱ(計画の要点)の裏面を使います。

作図でも活用できる!

一級建築士が教える本番に強い2時間スピード作図法(寸法の採り方)

チェックしておこう。

X寸法を取る

用紙の右下の角に定規のゼロを合わせる。

X寸法を取る

敷地のX寸法「32m」の部分に印を付ける。

Y寸法を取る

定規の向きを変える。

用紙の右下の角に敷地のY寸法となる「48m」を合わせる。

Y寸法を取る

右下の角に◢ 印を付ける。

Y寸法を取る

定規のゼロの位置に印を付ける。

用紙の裏面に
敷地の寸法をマーキング

このような手法で用紙の裏面に敷地の角の印をマーキング。

印を付けた用紙は、あとでスパン寸法の書き写しにも使いまわします。

三角スケールでも良いのですが、縮尺を探すひと手間が余分に掛かりますよね?

定規は手に取ってすぐに使えるテンプレートの目盛りがオススメです。

定規をクルクル。
1/400の目盛りはどれだ?

テンプレートの目盛り

タカラ製図マルチ定規つまみ付き

1/400の目盛りが印字されているので、そのまま使える。

バンコ三角定規45°テンプレートプラス

1/200の目盛りが印字されているので、エスキスでは目盛りを「倍読み」して対応する。

(意外とすぐに慣れます。)

三角テンプレートは
万能のツールだね。

エスキス用紙に敷地図を書く

エスキス用紙(右)に「印をした用紙の裏面」を重ねます。

この印に合わせて、敷地を書いていきましょう。

まずは敷地から。

敷地の角を点付けする

用紙の裏面の印に合わせて、エスキスに敷地の角に印を付けていきます。

チョンチョンと・・

テンプレートはそのまま使える

敷地の寸法を取ったテンプレートを使って敷地枠の直線を引いていきましょう。

テンプレートは
そのまま使える。

必要な情報をメモしておく

先に書いておくもの

  • メインアプローチ
  • 断面図のGLライン
  • 忘れ物対策のメモ

1/400図のプランニングに備えて、予防的に書き出しておくことをお勧めします。

忘れ物メモは
書いておくと安心。

忘れ物対策のメモ

  • 延:延焼ライン
  • 防:防火設備
  • 特:特定防火設備
  • 異:異種用途区画
  • 2:2方向避難
  • 重:重複区間距離
  • 通:敷地内の避難経路
  • EPS:電気盤
  • A/C:空調用PS
  • DS:ダクトスペース
  • PS:パイプスペース

※建蔽率、容積率(延べ床面積の指定)、高さ制限は「中間チェック」で歯止めを掛けます。

エスキスレイアウトの番号を振る

レイアウトは6項目

  • 法規
  • 機能図
  • 断面計画
  • 配置計画
  • スパン割り
  • 平面計画

レイアウトはあくまでも参考です。

エスキス用紙の左面を6分割する

角番流エスキスでは、エスキス用紙の片面を6分割します。

6分割できるの?

2本指を当てて3つ割りする

人差し指と親指の2本指をいっぱいまで広げると、タテ方向のおおむね3分の1になります。

2本指を当てたときの上下の余白を見ながら、おおむね3等分となるように印を付けましょう。

エスキスレイアウトの番号を振る

6分割したあとに、イメージ図のようにタテ方向に番号を振っていきます。

手が小さくて3等分できない方は「下の段のスペース(3と6)を広めに残すように調整する」と良いでしょう。

6分割のやり方が
原始的すぎる。

レイアウトは6項目

  • 法規
  • 機能図
  • 断面計画
  • 配置計画
  • スパン割り
  • 平面計画

法規に集団規定のメモを入れる

1.法規に集団規定の頭文字をメモする。

  • 建:建築面積の上限
  • 延:延べ床面積の上限
  • 階:階数×3.×4.×5.
  • 斜:道路斜線のセットバック距離
  • 採:法的採光のセットバック距離

法規のメモがあると
後々でとても役に立つよ。

断面計画にFLラインを引く

2.断面計画にFLラインを引く。

(赤ボールペンで引く)

配置計画に小さなメモを入れる

5.配置計画

レイアウトから少し外れたスペースにメモを入れる。

方眼紙の目に合わせて小さな敷地の「枠」を書き込む。

敷地寸法も書く

その枠に敷地のX・Y寸法と周辺環境のメモを入れておく。

メモがあると
配置計画が楽になるよ。

情報の先取り

課題文を完璧に読み取るためには、読み取りまえに情報を握っておくこと。

そのためには問題用紙を開いた後の課題文の「読み取り順」が大事になって来ます。

読み取り順によって「入ってくる情報量をコントロール」しながら整理していく手法です。

とにかく実践あるのみ!

情報の先取り

  1. 留意事項と特記事項にあるキーワードから「情報の先取り」ができる。
  2. 情報の先取りをすることで「建物の形状をイメージする」ことができる。
  3. 建物の形状をイメージすることで、課題文の読み取りがスムーズにできる。

問題用紙の封印を解く

問題用紙を開く・・・

「封印を解く」

ひええ!閉じてくれ!

もう気分が悪くなった。

はい、お疲れ様でした!

逃げない逃げない!

離脱しないでください。ここからが良いところなので・・・

2つの項目に注目!

注意!

真っ向勝負で、いきなり課題文を読まないでください。

いざ突撃~!

お待ちなさい!

課題文の攻め方

  • 建物の大枠をつかむ
  • 外堀りとなる情報を固める
  • 全体像が見えたところで城を攻める

課題文の読み取り順

  1. 留意事項をチェックする。
  2. 特記事項をチェックする。
  3. 設計条件をチェックする。
  4. 敷地図をチェックする。
  5. 屋外施設をチェックする。

ガンガン行くぜ!

あ!こんな条件が・・

自滅しました。

退場。

留意事項をチェックする

読み取り順序

  1. 作図用紙
  2. 計画の要点
  3. 要求図書の特記事項
    • 留意事項
  4. 設計条件
  5. 課題文の敷地図
  6. 屋外施設
  7. 本格的な読み取り

情報の先取り

「留意事項」のキーワードをチェックした後に、課題文を読むことで情報が入りやすくなる。

留意事項に注目する

ここではエスキスの重要な項目として、オレンジマーカーを使います。

マーカーの色分けについては後ほど説明しますが、余りこだわる必要はありません。

留意事項にマーキング

文字に慣れよう。

オレンジマーカーの対象

エスキスに”影響を与える”重要な項目。

課題文はすべて重要ですが、その中でも特に”エスキスに影響を及ぼす要素”にオレンジマーカーを引きます。

このマーカー部分を取りこぼしたまま、エスキスを進めてしまうと「取り返し」がつきません。

こころして
マーカー引くように!

キーワードに注目する

  1. 公園の眺望に配慮
  2. 分館と本館との動線に配慮
  3. 部門の利用形態に配慮した計画
  4. 天井高さ又は天井ふところの計画
  5. 乗用・人荷用エレベーターの計画

以上のことが、留意事項から読みとれます。

これらのキーワードはエスキスの工程ごとに置き変えましょう。

置き換える

  1. 平面計画
  2. アプローチ
  3. ゾーニング
  4. 無柱空間の要求
  5. コアの計画

工程に置き換える。

キーワードを置き換える

  1. 公園の眺望に配慮
  2. 分館と本館との動線に配慮
  3. 部門の利用形態に配慮した計画
  4. 天井高さ又は天井ふところの計画
  5. 乗用・人荷用エレベーターの計画
  1. 平面計画
  2. アプローチ
  3. ゾーニング
  4. 無柱空間の要求
  5. コアの計画

留意事項にマーキング

マーキング。

ピンクでマーキングするもの

エスキスには”影響を与えない”重要な項目。

延焼ラインや防火設備などは重要な項目でありますが、”エスキスには影響を与えない要素”です。

どちらも重要ではあるが・・

  • オレンジマーカー
  • ピンクマーカー
  • エスキスに影響を及ぼすもの
  • エスキスに影響を与えないもの

ピンクのマーカー部分に関しては、「プランニングの後からでも対応が効くもの」ということです。

マーカーの色分けは
とってもシンプル。

課題に関わらない共通の常識

  • Low-Eガラスの使用
  • 設備機器の更新に配慮
  • 面積区画・竪穴区画など

こちらのキーワードは、いうまでもなく”建築の常識”。

Low-Eガラスの使用に至っては、後付けで対応することが出来ます。

マーカーの色分けについて

受験生にとって特に大事なのは「エスキスに影響を与えるかどうか」という点です。

複雑なルールで色分けというのは、受験生にとってはかなりの負担となり長続きしません。

シンプル・イズ・ベスト

情報の先取り

「留意事項」のキーワードをチェックした後に、課題文を読むことで情報が入りやすくなる。

特記事項をチェックする

ここで紹介するのは要求図書の特記事項を活用した「情報の先取り」です。

エスキスを攻略するうえで非常に重要なフェーズになりますので、必ずモノにしましょう。

読み取り順序

  1. 作図用紙
  2. 計画の要点
  3. 要求図書の特記事項
  4. 設計条件
  5. 課題文の敷地図
  6. 屋外施設
  7. 本格的な読み取り

情報の先取り

「特記事項」のキーワードをチェックした後に、課題文を読むことで情報が入りやすくなる。

要求図書の特記事項

特記事項は課題文の条件をコンパクトにまとめた「要約版」

この一覧表からキーワードを集めることで、建物の全体像をつかむことが出来るのです。

建物の全体像を見渡せる。

特記事項に注目

「さあ、始めましょう。」

チャレンジ!

特記事項にマーキング

  1. ダクトスペース
  2. 屋上設備スペース
  3. 通用口・搬入口
  4. 屋外テラス(1階)

オレンジマーカーの対象

エスキスに”影響を与える”重要な項目。

キーワードに注目する

キーワード探索!

キーワードを置き換える

  1. ダクトスペース
  2. 屋上設備スペース
  3. 通用口・搬入口
  4. 屋外テラス(1階)
  • 平面計画
  • 配置計画
  • サービス動線の要求
  • 配置計画

エスキスの
工程に置き換える。

屋上設備スペースについて

  • 屋上に設備スペースの図示要求
  • 設備スペースの面積を指定してくる
  • 設備スペースと塔屋の合計面積が、建築投影面積の8分の1を超えてくる
  • 斜線制限の高さには、塔屋の高さまでカウントされるので、後退距離の算定に注意する

屋上設備スペースはこのようなかたちで「間接的に配置計画に影響」を与えてくることがあります。

(プランニングには影響しませんが、要注意です。)

特記事項にマーキング

  1. 3階平面図には
  2. 屋上庭園と客土
  3. 多目的展示室
  4. 屋上設備スペース

キーワードに注目する

キーワード探索!

キーワードを置き換える

  1. 3階平面図には
  2. 屋上庭園と客土
  3. 多目的展示室
  4. 屋上設備スペース
  • 設置フロア
  • 立体構成
  • 無柱空間
  • 配置計画

設置フロアは特定できる

特記事項に「3階平面図には」と記載されてますよね?

その続きに「屋上庭園」「客土」とあるので「屋上庭園は3階フロアへ設置する」ということです。

情報の先取りは奥が深い。

情報の先取り

「特記事項」のキーワードをチェックした後に、課題文を読むことで情報が入りやすくなる。

情報の先取り

  1. 留意事項と特記事項にあるキーワードから「情報の先取り」ができる。
  2. 情報の先取りをすることで「建物の形状をイメージする」ことができる。
  3. 建物の形状をイメージすることで、課題文の読み取りがスムーズにできる。

情報の仕分け

ここから先は、読み取った情報をエスキスレイアウトに落とし込む「情報の仕分け」になります。

「情報の仕分け」によりエスキスの力が格段に向上しますので、ぜひ習得しましょう。

読み取りの次は
情報を仕分けること。

情報の仕分け

  1. 課題文の読み取りから情報を裁くスキルが身につく。
  2. エスキス用紙の中だけで工程が進められるため、思考が連続する。
  3. 本試験において初めて見る要素に直面しても、冷静な対応が出来る。

これが出来ると
エスキス力に差がつく。

「情報の仕分け」
作業を開始します。

「留意事項」からの情報の仕分け

  • 本館からの来客の動線

エスキス(右)にメモ書き。

「留意事項」からの情報の仕分け

  • 本館からの来客の動線
  • 乗用と人荷用のエレベーター計画

エスキスの
配置メモに書き出し。

「特記事項」からの情報の仕分け

  • 屋上庭園の要求
  • 無柱空間の要求

エスキスの
配置メモに書き出し。

セオリーとなる考え方

  • 北側がメイン道路となるため、建物の出入口は北側に位置する
  • 屋上庭園や無柱空間といったボリュームは出入口を起点に位置を決める
  • 大きなボリュームは出入口を起点に「最も離れたところ」に配置するのが正当法

「特記事項」からの情報の仕分け

  • 屋上庭園の要求
  • 無柱空間の要求

エスキスの断面計画に仮想床の対象としてメモする。

あとで必要なメモとなるよ。

「特記事項」からの情報の仕分け

  • 屋上庭園の要求
  • 無柱空間の要求

エスキスのスパン割りに
影響するのでメモしておく。

情報の仕分け、
それは大事なスキル。

設計条件をチェックする

読み取り順序

  1. 作図用紙
  2. 計画の要点
  3. 要求図書の特記事項
  4. 設計条件
  5. 課題文の敷地図
  6. 屋外施設
  7. 本格的な読み取り

ここからは集団規定に関わる重要な項目です。

配置計画に必要な情報を「抽出」してエスキスに落とし込む作業となります。

心して掛かるように!

情報を集める

設計条件の記述から、配置計画に関わる要素のみを抽出する。

設計条件に注目

設計条件にマーキング

キーワードに注目する

  • 建ぺい率:60%
  • 延べ床面積:2400㎡以下
  • 階数:地上3階(確認済み)

設計条件から得られたキーワードをもとに、エスキスに落とし込んでいきます。

エスキスは情報が命。

エスキス1.法規に書き込む

  • 建ぺい率:60%
  • 延べ床面積:2400㎡以下
  • 階数:地上3階(確認済み)

エスキスの法規に
設計条件をメモする。

エスキス1.法規に書き込む

  • 斜線制限のセットバック距離
  • 法的採光のセットバック距離

セットバックの距離が
ある場合はメモしておく。

エスキス5.配置計画に書き込む

建ぺい率:60%

建ぺい率60%は要注意!
配置計画にもメモしておく。

建ぺい率の落とし穴

一級建築士製図試験において建ぺい率を超えることはあまりないですよね?

そのため「延べ床面積の上限」に注意が向き、建ぺい率に至っては意識がゆるくなりがち。

建ぺい率が70%以下の場合は床面積が超えてくる可能性があるため、予防的にメモしておきましょう。

先にメモを書くのは
後々で忘れるを防ぐため。

色々考えていると
つい忘れてしまうよね。

情報を集める

設計条件の記述から、配置計画に関わる要素のみを抽出する。

情報の仕分け

  1. 課題文の読み取りから情報を裁くスキルが身につく。
  2. エスキス用紙の中だけで工程が進められるため、思考が連続する。
  3. 本試験において初めて見る要素に直面しても、冷静な対応が出来る。

敷地図をチェックする

読み取り順序

  1. 作図用紙
  2. 計画の要点
  3. 要求図書の特記事項
  4. 設計条件
  5. 課題文の敷地図
  6. 屋外施設
  7. 本格的な読み取り

ここで敷地図とご対面することになります。

そのまえに「特記事項」にオレンジマーカーを入れたキーワードを再確認しましょう。

特記事項を見返して
建物をイメージする。

特記事項のキーワード

  1. ダクトスペース
  2. 屋上設備スペース
  3. 通用口・搬入口
  4. 屋外テラス(1階)
  5. 屋上庭園と客土(3階)
  6. 多目的展示室
  7. 屋上設備スペース

※キーワードは「敷地図のチェックに関わる要素」のみ、オレンジマーカーを引いています。

これらの情報をもとに、「敷地図の中でゾーニング」を試みます。

(これ以降は敷地ゾーニングと呼びます。)

情報の見える化

  • 敷地の周辺環境をチェックする。
  • 周辺環境と「先取りした情報」をもとに、敷地図の中でゾーニングをする。

実践!

周辺環境をチェック

  • 公園などがあれば緑マーカー
  • 河川などがあれば青マーカー
  • 横断歩道があれば黄マーカー

周辺環境にマーカーで色塗りして「情報の見える化」をしておきましょう。

色塗りタイム

横断歩道に注目!

横断歩道

敷地ゾーニング

敷地図を確認します。

まず始めに注目するのは何処でしょうか?

そう、「横断歩道」の位置です。

すべてのゾーニングは「横断歩道の位置が起点」となるからです。

・・・ということ踏まえて敷地ゾーニングを実践していきます。

横断歩道を語るね・・・

配置計画をゾーニング

  1. 横断歩道を起点にする
  2. アプローチ動線が決まる
  3. 出入口の位置が決まる
  4. 駐車スペースが決まる

サービス動線をゾーニング

  1. 横断歩道を起点にする
  2. 駐車スペースが決まる
  3. サービス動線が決まる
  4. 管理部門の位置が決まる

建物内をゾーニング

  1. 横断歩道を起点にする
  2. アプローチ動線が決まる
  3. 建物内の動線ラインが決まる
  4. エントランスホールが決まる

大空間をゾーニング

  1. 横断歩道を起点にする
  2. 建物内の動線ラインが決まる
  3. 大空間の位置が決まる

大空間とは、多目的展示室(大空間)と屋上庭園を指します。

屋外テラスをゾーニング

  1. 横断歩道を起点にする
  2. 駐車スペースが決まる
  3. 周辺環境から屋外テラスの位置(候補)が決まる

特記事項のキーワードだけで、敷地ゾーニングが成り立ちました。

課題文を読むまえの想定ではありますが、「建物モデル」が見えて来ましたよね?

ここからは、この「建築モデル」をベースにして、課題文を読み取っていきましょう。

建物のりん郭が
少し見えてきたぞ。

フリープランニングを
やるような感覚だね。

情報の見える化

  • 敷地の周辺環境をチェックする。
  • 周辺環境と「先取りした情報」をもとに、敷地図の中でゾーニングをする。

道路斜線における
建物の後退距離の算定

道路斜線の高さ制限に掛からないためには、建物の「後退距離」が必要です。

しかし、そのために必要な情報は、あちこちに散りばめられています。

後退距離を正確に算定するために、情報を集めておきましょう。

探しにくいよね。
散りばめられてるよね。

青ボールペンを準備しよう

後退距離の算定を始めるまえに、必要な情報をすべて集めなければなりません。

そこで、課題文の記述から「青ボールペン」で必要な部分にアンダーラインを引いていきましょう。

情報を集める

課題文の記述から、建物の高さに関わる要素のみを抽出する。

前面道路の幅をチェック

  • 前面道路の幅をチェック
  • 寸法にまる印を付けておく

設計条件

設計条件をチェック

「第一種住居地域」

斜線勾配は「1.25」です。

後退距離の算定に
必要な要素のみライン引き。

敷地図に斜線勾配をメモ

斜線勾配を確認したあとに

敷地図の道路に「1.25」をメモする。

屋外施設をチェック

屋外施設

読み取り順序

  1. 作図用紙
  2. 計画の要点
  3. 要求図書の特記事項
  4. 設計条件
  5. 課題文の敷地図
  6. 屋外施設
  7. 本格的な読み取り

屋上庭園の客土の要求により

階高を高くする必要があるため

後退距離の算定にも影響します。

(客土500mmの部分を確保)

客土のスラブ下がりに注目

【スラブ下がりの寸法】

  • 客土:500mm
  • 防水層:200mm
  • 下階のPC梁せい:1200mm

必要な言葉を
抽出しましょう。

情報を集める

課題文の記述から、建物の高さに関わる要素のみを抽出する。

要求室の記述からキーワードを抽出する

要求室の記述チェック

ここからは要求室の表の記述を読み始めます。

あくまでも「後退距離の算定に必要な要素のみ」を抽出するだけです。

それ以外の記述には目を向けないようにしましょう。

チェックするもの

  • 天井高さ指定
  • 無柱空間の要求
  • 屋上設備スペース

(塔屋が建物高さに加算されるか否かの確認のため)

キーワードを集める。

青ボールペンの準備を

青ボールペンアンダーラインを引く)

要求室の記述チェック

【展示室】

  • 天井高は3m以上とする。

【多目的展示室】

  • 天井高は6m以上とする。
  • 無柱空間とする。

要求室の記述チェック

「天井高さ」・「無柱空間の要求」

いずれも建物高さに影響してくるので、後退距離の算定にも影響してきます。

キーワード発見!

要求室の記述チェック

【屋上設備スペース】

  • 面積は計約120㎡
  • 外気処理空調機の指定

キーワード発見!

要求室の記述チェック

「屋上設備スペース120㎡+塔屋」

この面積が、建築面積の1/8以上だと「塔屋」も斜線制限の高さに含まれる。

(要注意のキーワードです。)

「外気処理空調機」の指定

天井のふところ「300mm以上」が必要。

必要な言葉を
抽出しましょう。

情報を集める

課題文の記述から、建物の高さに関わる要素のみを抽出する。

抽出した情報をエスキスに落とし込む

まだ記憶が新しいうちに、抽出したキーワードを整理するための「見える化」をします。

情報の見える化

  • 色分けすることで、複雑な情報を整理できる。
  • 視覚的な描写を加えることで、記憶に残りやすくなる。
  • 絵にする・図にすることで、情報を視覚的に素早く読み取れる。

エスキスに落とし込む

エスキス(左)1.法規にメモする

  • 斜線勾配「1.25」
  • 塔屋の高さ算入「H+塔屋」

必要な情報を
エスキスに取り込む。

【展示室】

  • 天井高は3m以上とする。

【多目的展示室】

  • 天井高は6m以上とする。
  • 無柱空間とする。

この情報をもとに、断面スケッチを描いてみましょう。

断面スケッチを描いてみる

【スラブ下がりの寸法】

  • 客土:500mm
  • 防水層:200mm
  • 下階のPC梁せい:1200mm

「外気処理空調機」の指定

天井のふところ「300mm以上」

これらの情報のもとに階高を算定します。

階高の算定

階高を「4.1メートル」に設定(仮)。

余裕のある設計を考えていましたが「階段を1.5回転させない計画」として、とりあえず進めます。

(コアの収まりが面倒ですよね?)

階段の詳細については、プランニングの収まり具合で判断するようにしましょう。

カチカチカチ・・

エスキス(右)にメモ

プランニング・メモ

  • 断面図に客土▲500mm
  • 平面図に階段プラス1段

メモを確実に残しておこう。

情報の見える化

  • 色分けすることで、複雑な情報を整理できる。
  • 視覚的な描写を加えることで、記憶に残りやすくなる。
  • 絵にする・図にすることで、情報を視覚的に素早く読み取れる。

道路斜線の後退距離を算定する

情報を集める

「課題文の記述から、建物の高さに関わる要素のみを抽出する」

ここまで来れば、あとは電卓を叩いて後退距離をはじき出すだけですよね?

エスキスのメモを見返し、塔屋の高さもカウントするのを忘れないようにしましょう。

後退距離OK!

敷地図に建物高さをメモ

【問題用紙に切り替え】

敷地図に建物高さをメモする。

(塔屋も高さに含める)

建物高さ:16メートル

後退距離の算定

  • 道路幅16m
  • 斜線勾配:1.25
  • 建物高さ:16m

【後退距離の簡易検討】

W:1.6m×1.25 = 20m > H:16m

(全く問題なし)

「簡易検討」による計算式で確認しました。

建物は3階建て、道路の幅は16メートル、塔屋の高さを見込んでも道路斜線には全く及びません。

斜線は問題なし。OK!

エスキスの配置計画にメモ

【エスキス5.配置計画にメモ】

基準階タイプでは、セットバック「SB〇〇m」とメモしておく。

(この課題においては不要です。)

配置計画では
絶対に必要な数値だよね。

基準階タイプに必要なメモ

後退距離を算定した後に、5.配置計画にセットバック「SB〇〇m」とメモしておくこと。

要チェック!

(マーカーチェック)

特記事項にピンクマーカー

エスキスに影響を与えないもの

特記事項に緑マーカー

作図の途中や後からでも書き足せるもの。

特記事項に緑マーカー

マーキングタイム。

マーカーの色分け

  • オレンジマーカー
  • ピンクマーカー
  • グリーンマーカー
  • エスキスに影響を及ぼすもの
  • エスキスに影響を与えないもの
  • 作図の途中や後からでも対応できるもの

マーカー色に関しては「重要度」の目安に過ぎないので、色にこだわる必要はありません。

また、後から引くマーカーに至っては「特別な目的」があるのでお伝えします。

その目的とは?

1度目の読み取りとは「異なる視点」で見ることにより、読み落としを発見すること。

え!そうなの!?

目的が異なる

  • 1度目:オレンジマーカー
  • 2度目:ピンクマーカー
  • 3度目:グリーンマーカー
  • エスキスに影響を及ぼすもの
  • エスキスに影響を与えないもの
  • 作図の途中や後からでも対応できるもの

1度目、2度目、3度目の読み取りによるマーカーの役割は異なります。

その都度、違った視点でマーカーを引くことで「読み落としの発見」にも繋がるのです。

マーカー引きは
カラフルにしたい!

こだわり過ぎ!
7色も要らない。

屋外施設の読み取り

ここに至るまでに、建物の「外堀り」となる情報を固めてきました。

要求図書の特記事項より、敷地ゾーニングもほぼ成り立っていますよね?

すでの多くの情報を把握したうえで、本格的な読み取りを始めていきましょう。

心して掛かるのだ!

情報の先取り

「特記事項」のキーワードをチェックする。

特記事項のキーワード

  1. 通用口・搬入口
  2. 屋外テラス(1階)
  3. 屋上庭園と客土(3階)
  4. 多目的展示室

敷地ゾーニング

いざ、城へ突撃!

屋外施設をチェックする

読み取り順序

  1. 作図用紙
  2. 計画の要点
  3. 要求図書の特記事項
  4. 設計条件
  5. 課題文の敷地図
  6. 屋外施設
  7. 本格的な読み取り

キーワードに注目

細かい情報と数値にチェック

【屋上庭園】

  • 3階フロアに設置
  • 10m四方以上の条件
  • 面積:150㎡以上
  • (客土面積:100㎡以上)

【屋外テラス】

  • 地上に30㎡以上
  • 公園への眺望に配慮

いろいろと情報が多いですよね?

とはいえ「3階に屋上庭園」「地上に屋外テラス」の要求はすでに知っているため、驚くことはありません。

本格的な読み取りでは、「より詳細な情報・数値」にフォーカスを当てていきましょう。

メチャメチャ
情報が多いね。(^_^;)

気になるキーワード

【屋上庭園】

「創作アトリエの休憩スペースとしても利用」

何となく気になりますね。

キーワード発見!

気になるモノはチラ見する

創作アトリエについて”チラ見”します。

チラ見する。

屋上庭園と創作アトリエ

要求室の記述をチラ見すると

創作アトリエ「屋上庭園に直接、行き来できるようにする」ということを確認しました。

フライング!
キーワード発見!

行き来するものをマーカーで結ぶ

「創作アトリエ」と「屋上庭園」は行き来するので、マーカーで結んでおきましょう。

これで見落とさない

「創作アトリエと屋上庭園は行き来する」これで大丈夫です。

これで絶対に
見落とさないぞ。

情報の先取り

「特記事項」のキーワードを見直した後に、課題文を読むことで情報が入りやすくなる。

赤ボールペンで番号を振る

オレンジマーカー部分赤ボールペンで番号を振る。

(後でチェックするときに楽です。)

キーワードに注目

駐車スペースに注目

【トラックヤード】

  • 荷解き室の搬入口に近接させる

【駐車場】

  • 車椅子使用者用:2台
  • サービス用:1台

赤ボールペンで番号を振る

オレンジマーカー部分赤ボールペンで番号を振る。

(後でチェックするときに楽です。)

エスキスに情報の仕分け

「情報の仕分け」スタート!

エスキスに落とし込む

さきほどマーカーした要素をエスキスの各項目に落とし込みます。

まだ記憶が新しいうちに整理しておきましょう。

  • 2.断面計画
  • 3.スパン割り
  • 4.機能図
  • 5.配置計画

すぐメモする!

エスキスの工程ごとに
情報の仕分けする

2.断面計画

・仮想床として「屋上庭園150㎡」

3.スパン割り

「屋上庭園150㎡」

「四方10m以上の条件」

4.機能図

「屋上庭園と創作アトリエの動線」

エスキスの工程ごとに
情報の仕分けする

5.配置計画

「屋外テラス30㎡以上」

「公園への眺望」

5.配置計画

「トラックヤード」

「駐車スペースの台数」

※エスキスへの書き出しチェック

仕分け職人

私の出番です!

エスキスの各工程への仕分けは、読み取りをした「直後」です。

まだ記憶が新しいうちに落とし込み、チェックまで済ませましょう。

むむむ・・
忙しくなって来たぞ!

「情報の仕分け」
それは情報を裁くスキル。

情報の仕分け

  1. 課題文の読み取りから情報を裁くスキルが身につく。
  2. エスキス用紙の中だけで工程が進められるため、思考が連続する。
  3. 本試験において初めて見る要素に直面しても、冷静な対応が出来る。

(マーカーチェック)

オレンジマーカーのチェック

エスキスに影響を及ぼすもの。

ピンクマーカー

エスキスに影響を与えないもの。

グリーンマーカー

作図の途中や後からでも対応できるもの。

目的が異なる

  • 1度目:オレンジマーカー
  • 2度目:ピンクマーカー
  • 3度目:グリーンマーカー
  • エスキスに影響を及ぼすもの
  • エスキスに影響を与えないもの
  • 作図の途中や後からでも対応できるもの

マーカー色分けの目的

1度目の読み取りとは「異なる視点」で見ることにより、読み落としを発見すること。

敷地ゾーニングの確認

屋外施設の情報が、すべて出そろいました。

「特記事項」のキーワードから作図したゾーニングに、もう一度フィードバックします。

駐車スペースは変更なし

屋外テラスは公園の眺望に配慮

この段階で屋外テラスの位置候補が「公園側のみ」ということになります。

アプローチは変更なし

出入口の位置から建物内の動線ラインの通り位置も決まりました。

多目的展示室といった大空間は、平面のコーナーに収めることで動線もスッキリしますよね?

見えてきた・・・
先が読めて来たぞ!

ゾーニングのパタンを紹介(参考)

クリックすると開きます。

ゾーニングについては、屋上庭園の設置フロアによってパタンがあるので紹介します。

  • 屋上庭園が「2階」の場合は大空間と「並べる」
  • 屋上庭園が「3階」の場合は大空間に「重ねる」

無柱空間の位置

  • アプローチは横断歩道(東)からの動線です。
  • それによって、建物の間口を4スパンに仮定した場合、出入口は東から2スパン目の位置に決まります。
  • 無柱空間は出入口から最も離れたところに置くことで、動線ラインが通りますよね。

これが定石。

無柱空間と並べる

  • 屋上庭園が「2階」に指定された場合は、1階の無柱空間(上部)に並べて配置します。
  • 屋上庭園と無柱空間が並ぶことで、残りのスペースもまとまるため、プランニングもシンプルな構成となるのです。

これも定石。

無柱空間に重ねる

  • 屋上庭園が「3階」に指定された場合は、1・2階の無柱空間の上に屋上庭園を重ねます。
  • 重ねることで「コア位置を確保できる」自由度が高まるため、プランニングを有利に進められるようになります。

これも定石。

屋上庭園と無柱空間の立体構成について、「並べる」「重ねる」の考え方はお分かりですね?

その考えにより、課題文では「3階フロア」に屋上庭園が指定されていることから、無柱空間の上に重ねます。

これが正当法

  • 屋上庭園が「2階」の場合は大空間と「並べる」
  • 屋上庭園が「3階」の場合は大空間に「重ねる」

要求室の読み取り(部門構成)

読み取り順序

  1. 作図用紙
  2. 計画の要点
  3. 要求図書の特記事項
  4. 設計条件
  5. 課題文の敷地図
  6. 屋外施設
  7. 本格的な読み取り

いよいよ本丸となる要求室の読み取りに入ります。

ここからは「アクセル全開でテンポを上げていきましょう!」

・・と言いたいところですが、要求室の読み取りにも順序があるのです。

いざ突撃~!

お待ちなさい!

情報の見える化

要求室の表はマーカーの色により「ブロック分け」することで、内部構成を見える化する。

要求室の読み取り

突撃してケガをしました。

表の形をチェックする!

文章を読み始めるまえにやるべき事があります。

要求室の表の形から、建物の内部構成を把握することです

まずは表の形から!

  1. 要求室の表の形から「部門の構成」を読みとる。
  2. 部門ごとに線引きすることで「見える化」する。
  3. 「段抜き」をチェックして、重要な内容を読みとる。

表のかたちを
じっくりと観察する。

情報の見える化

要求室の表はマーカーの色により「ブロック分け」することで、内部構成を見える化する。

無柱空間

多目的展示室といった「無柱空間」は立体構成を決めるうえで重要なキーワード。

ボリューム検討をスムーズに進めるために、無柱空間は「個別のブロック」として扱います。

ブロック分け

無柱空間の枠を「個別のブロック」としてオレンジマーカーで囲みましょう。

そのあとに、表の左側の余白に向けて線を引き出します。

(ボリュームの面積を記入する欄です。)

展示関連諸室

展示関連諸室の範囲を確認しましょう。

ピンクマーカーで範囲が見えるように線を入れておきます。

その他の諸室と混同しないように「見える化」しましょう。

マーカーを引く。

ブロック分け

そのあとに、表の左側の余白に向けて線を引き出します。

(ボリュームの面積を記入する欄です。)

アトリエ関連諸室

アトリエ関連諸室の範囲を確認しましょう。

グリーンマーカーで範囲が見えるように線を入れておきます。

マーカーを引く。

ブロック分け

そのあとに、表の左側の余白に向けて線を引き出します。

(ボリュームの面積を記入する欄です。)

教育・普及部門

情報の見える化

要求室の表はマーカーの色により「ブロック分け」することで、内部構成を見える化する。

ここで一度、色分けによりブロック分けした「教育・普及部門」の範囲を確認しましょう。

内部構成の見える化

  • 教育・普及部門
    • 展示関連諸室
      • 多目的展示室
    • アトリエ関連諸室

「教育・普及部門」

展示関連諸室アトリエ関連諸室

「展示関連諸室」

多目的展示室その他の諸室

この構成を正確に
読み取ることが第一歩。

吹抜け空間

「吹抜け」も立体構成を決めるうえで重要なキーワード。

共用部の一部と考えても差し支えはありませんが、表枠が独立しているため「個別のブロック」として扱います。

ブロック分け

吹抜けは「3層」ということを確認しました。

ショック!

そのあとに、表の左側の余白に向けて線を引き出します。

(ボリュームの面積を記入する欄です。)

共用部門

共用部門はイエローマーカーを引いて、範囲を明確にします。

マーカーを引く。

ブロック分け

そのあとに、表の左側の余白に向けて線を引き出します。

(ボリュームの面積を記入する欄です。)

管理部門

管理部門はブルーマーカーで区分けします。

マーカーを引く。

ブロック分け

表の左側の余白に向へ線を引き出します。

設備スペース

設備スペースもブルーマーカーで区分けします。

ブロック分け

色塗りタイム終了。

情報の見える化

要求室の表はマーカーの色により「ブロック分け」することで、内部構成を見える化する。

エスキスへ落とし込む

吹抜けは「3層吹抜け」であることを確認しました。

記憶が新しいうちにエスキスの4.機能図にメモします。

吹抜けは
いつも忘れがち。

要求室の「段抜き」をチェックする

段抜きとは?

「段抜き」とは表の最上部にある赤枠の部分。

ここには非常に重要なことが書かれています。

「段抜き」から読み取ることは主に2つです。

  • 記載されている条件
  • 段抜きの対象となる範囲

段抜きは重要!
見落とすと一発アウト。

※「段抜きの対象となる範囲」とは、文章ではなく「表のかたち」により示してくることがあります。

よくある失敗例

  1. 課題文には記載されていない。
  2. 自分の解釈により進めてしまう。
  3. 思い込みのままプランが完成する。
  4. 計画の要点を見て「ビックリ」驚く。

課題文には文章ではなく「表の構成(かたち)が条件を表している」ことに気づきました。

・・・これは私の体験談です。

終わった・・・

このような失敗を避けるため、頭が冷静なうちに「表のかたち」を見ておきましょう。

そのうえで不安が少しでもある場合は、計画の要点を確認することです。

意外にも「ヒントになること」が記載されていることもあります。

恐ろしいね・・
段抜きトラップ。

情報の見える化

要求室の表はマーカーの色により「ブロック分け」することで、内部構成を見える化する。

読み取りサイクル

  • キーワードに注目、マーカーを引く。
  • マーカー部分をエスキスの工程に落とし込む。
  • 異なるマーカー色を引き、読み落としチェックをする。

段抜き条件をチェック

段抜き条件をチェックする。

読みながらマーカーを引く

読みながらマーカーを引く

「展示室A~C、ホワイエ及び各種アトリエは・・・天井高は3m以上とする。」

天井高3m以上。

段抜き対象の範囲

段抜き対象の範囲を確認する。

  • 展示室A
  • 展示室B
  • 展示室C
  • ホワイエ
  • 創作アトリエ
  • アトリエA・B
  • アトリエC・D

天井高さ指定の部屋は「ほとんど全部じゃない?」と思いますよね。

シンプルに、教育・普及部門はすべて天井高さ3m以上多目的展示室は6m以上)と読み替えます。

条件指定、多くない?

段抜きの下の段抜き

段抜きの下にも段抜きが隠れてます。

「各展示室には前室及び倉庫を設ける。」

*各展示室の床面積には、前室及び倉庫を含まないものとする。

仕掛けが一杯。

段抜きの下に段抜き・・・

段抜き条件をチェック

  • 多目的展示室:200㎡以上

これとは別に「前室と倉庫」が必要。

  • 展示室A:100㎡
  • 展示室B:100㎡
  • 展示室C:50㎡

これとは別に「前室と倉庫」が必要。

段抜き対象の範囲

各展示室の床面積には、前室及び倉庫を含まないものとする。

ここで「*」印に注目しましょう。

「*」印、発見!

段抜き対象の範囲

*各展示室の対象となる部屋の「床面積」の数値に「*」を振ってくれています。

(意外と親切ですね。)

*なるほど

条件をメモする

前室と倉庫に床面積の指定はありません。

(10㎡ずつあれば十分かな?)

合計:10㎡+10㎡=20㎡に設定します。

「多目的展示室」については

  • 本体:200㎡以上
  • 前室+倉庫:20㎡
  • 空調機械室:20㎡

このような要求となりますよね?

情報の見える化

情報の見える化

*各展示室の対象となる部屋の「床面積」の枠に「*」

「*」を頼りに、数値の枠に前室と倉庫の「20㎡」をメモしておきましょう。

「天井高さ指定」や「前室と倉庫の要求」など、条件と対象物が文章だけでは分かりにくいですよね?

文章にマーカーを引くだけでなくメモとして書き出すことで、表を見やすくカスタマイズしましょう。

表を見やすく
カスタマイズしよう。

情報の見える化

  • 色分けすることで、複雑な情報を整理できる。
  • 視覚的な描写を加えることで、記憶に残りやすくなる。
  • 絵にする・図にすることで、情報を視覚的に素早く読み取れる。

・・・

大丈夫?

段抜き条件をエスキスに落とし込む

記憶が新しいうちに、条件と対象物をエスキスに落とし込みましょう。

エスキスに落とし込む

エスキスの工程2.3.4.に段抜き条件をメモします。

メモすることは色々ある。

エスキスに落とし込む

4.機能図

「多目的展示室は1.2階の無柱空間」

前室、無柱空間

「機能図」に仕分け!

エスキスに落とし込む

2.断面計画

・仮想床として「多目的展示室200㎡」

天井高さ指定

「仮想床」に仕分け!

エスキスに落とし込む

3.スパン割り

「多目的展示室200㎡条件」

多目的展示室200㎡

「スパン割り」に仕分け!

仕分け先のブロック

  • 立体構成
  • 断面計画
  • 仮想床の算入
  • 平面計画
  • スパン割り

「屋上庭園」や「無柱空間」はエスキスの複数の工程に登場します。

どの工程でも”見落とすことなく扱える”ようにメモを残しておきましょう。

影響する全ての工程に
メモを残しておこう。

情報の仕分け

  1. 課題文の読み取りから情報を裁くスキルが身につく。
  2. エスキス用紙の中だけで工程が進められるため、思考が連続する。
  3. 本試験において初めて見る要素に直面しても、冷静な対応が出来る。

要求室の読み取り(機能図)

読み取り順序

  1. 作図用紙
  2. 計画の要点
  3. 要求図書の特記事項
  4. 設計条件
  5. 課題文の敷地図
  6. 屋外施設
  7. 本格的な読み取り

ここから本格的に要求室の条件を読み取ります。

情報の先取り

「特記事項」のキーワードを見直した後に、課題文を読むことで情報が入りやすくなる。

読み取りサイクル

  • キーワードに注目、マーカーを引く。
  • マーカー部分をエスキスの工程に落とし込む。
  • 異なるマーカー色を引き、読み落としチェックをする。

これは鉄板です。

キーワードにオレンジマーカー

オレンジマーカー

エスキスに影響を与える要素

マーキング。

条件を読みとる

【多目的展示室】

  • 短辺/長辺:1/2以上
  • 空調機械室を設ける

【創作アトリエ】

  • 屋上庭園に直接行き来できるようにする

【各アトリエ】

  • アトリエA・Bの床面積は各50㎡
  • アトリエC・Dの床面積は各50㎡

キーワードにオレンジマーカー

探索!

条件を読みとる

【吹抜け】

  • 短辺/長辺:1/2以上
  • (開口面積は40㎡以上)
  • 3層の吹抜けとする
  • 自然採光を確保する

キーワードにオレンジマーカー

探索!

条件を読みとる

【カフェ】

  • 1階に設ける
  • 本館や公園からもアプローチさせる
  • 客席から公園への眺望に配慮する

【ショップ】

  • カフェに併設させる

表の枠にシンボルを書き込む

(絵心は必要ありません。)

お絵描きタイム。

情報の見える化

太陽マーク:自然採光

木のマーク:公園

線でつなぐ:併設させる

情報の見える化

  • 色分けすることで、複雑な情報を整理できる。
  • 視覚的な描写を加えることで、記憶に残りやすくなる。
  • 絵にする・図にすることで、情報を視覚的に素早く読み取れる。

・・・

大丈夫?

キーワードにオレンジマーカー

探索!

条件を読みとる

【事務室】

  • 受付カウンター(動線の起点)

【設備スペース】

  • 人荷用エレベーターを屋上に通じるように設ける

【その他】

  • 通用口(サービス動線の計画)

条件多すぎるよ。
もうお腹いっぱい。

要求される条件は非常に盛りだくさん。

とはいえ、読み取りまえに「要求図書の特記事項」から情報を知っていますよね?

キーワードの備えがあることにより、情報量の負担を和らげることが出来るでしょう。

  • 「留意事項」のキーワード
  • 「特記事項」のキーワード

すべて繋がる!

  1. 留意事項と特記事項にあるキーワードから「情報の先取り」ができる。
  2. 情報の先取りをすることで「建物の形状をイメージする」ことができる。
  3. 建物の形状をイメージすることで、課題文の読み取りがスムーズにできる。

2つを比較してみよう

  • 「留意事項」のキーワード
  • 「特記事項」のキーワード
  • 課題文から読み取った情報

ここで一度、「留意事項・特記事項」と「課題文から読み取った情報」とすり合わせてみましょう。

すり合わせてみる。

留意事項

キーワード

繋がっている。

特記事項

キーワード

課題文と繋がっている。

特記事項

キーワード

キーワードが
課題文と繋がった!

すべて繋がる!

  1. 留意事項と特記事項にあるキーワードから「情報の先取り」ができる。
  2. 情報の先取りをすることで「建物の形状をイメージする」ことができる。
  3. 建物の形状をイメージすることで、課題文の読み取りがスムーズにできる。

ここで差がつく!

少し一服・・・
合格プラン製造マシン起動

機能図の書き出し

要求室のマーカー部分をエスキスに落とし込む

それでは記憶が新しいうちに、オレンジマーカーした部分をエスキスの工程に落とし込みましょう。

機能図は「周辺環境との整合性」があると、見やすくて分かりやすいはず。

答案用紙Ⅱの裏面などに一度「なぐり書き」をして、エスキス用紙に清書するものアリです。

機能図はエスキスの
生命線になります。

情報の見える化

  • 色分けすることで、複雑な情報を整理できる。
  • 視覚的な描写を加えることで、記憶に残りやすくなる。
  • 絵にする・図にすることで、情報を視覚的に素早く読み取れる。

エスキス効率化のポイント

機能図に書き出したものは、床面積の数値「〇〇㎡」も一緒にメモしておく。

エスキスに落とし込む

多目的展示室を含む「展示関連諸室」の枠としてかっこ(・)を描く。

エスキス4.機能図に書き込む

かっこ(・)の中に展示室A・B・Cと前室と倉庫を含んだ床面積をメモする。

エスキス3.スパン割りに書き込む

「短辺/長辺を1/2以上とする」

スパン割りに影響する。

スパン割り要素として、多目的展示室の短辺/長辺を1/2以上をメモする。

エスキス4.機能図に書き込む

「屋上庭園に直接行き来できるようにする」

動線の要求。

屋上庭園を含む「アトリエ関連諸室」の枠としてかっこ(・)を描く。

屋上庭園の絵を描き、創作アトリエと行き来することを絵として描いておく。

絵力を発揮しよう。

仕分け職人

忙しい忙しい💦

エスキス4.機能図に書き込む

「アトリエA・Bの床面積:50㎡」

「アトリエC・Dの床面積:50㎡」

かっこ(・)の中にアトリエA・BとアトリエC・Dの床面積をメモする。

床面積もメモする!

エスキス効率化のポイント

機能図に書き出したものは、床面積の数値「〇〇㎡」も一緒にメモしておく。

数値もメモしておく!

エスキス3.スパン割りに書き込む

【吹抜け】

  • 短辺/長辺:1/2以上
  • (開口面積は40㎡以上)
  • 3層の吹抜けとする
  • 自然採光を確保する

スパン割り要素に、「吹抜けの面積40㎡」「短辺/長辺:1/2以上」をメモしておく。

忙しい忙しい。
情報の仕分けは忙しい。

「情報の仕分け」
それは情報を裁くスキル。

エスキス4.機能図に書き込む

エスキス4.機能図には自然採光のシンボルマーク。

エスキス4.機能図に書き込む

共用部門の枠としてかっこ(・)を描く。

課題文のオレンジマーカーを確認

条件を忘れた場合は、問題用紙からマーカー部分を再確認する。

条件ありすぎて
覚えられないよね?

エスキス4.機能図に書き込む

共用部分のかっこ(・)の中にカフェとショップを書き込み、併設させることアプローチ条件などをメモしておく。

エスキス4.機能図に書き込む

建物内の「動線の起点」となる受付カウンターもメモしておく。

やること多いね。

エスキスへの落とし込みは時間を掛けて確実にやり遂げましょう。

あとの工程「平面計画」の検討に入ったときの心強い手助けになります。

あとで絶対に楽になる!

情報の仕分け

  1. 課題文の読み取りから情報を裁くスキルが身につく。
  2. エスキス用紙の中だけで工程が進められるため、思考が連続する。
  3. 本試験において初めて見る要素に直面しても、冷静な対応が出来る。

情報の見える化

  • 色分けすることで、複雑な情報を整理できる。
  • 視覚的な描写を加えることで、記憶に残りやすくなる。
  • 絵にする・図にすることで、情報を視覚的に素早く読み取れる。

要求室の記述内容をチェックする

課題文のキーワードをエスキスの工程に書き出すことが出来ましたでしょうか?

ここで「書き出しチェック」を入れることで「歯止め」が掛けられます。

チェックの意味は「エスキス用紙に書き出したかどうか?」です。

チェックを入れて
歯止めを掛けておこう。

それでは「書き出しチェック」を兼ねて、課題文にマーキングの続きをやりましょう。

マーカー色分けの目的

1度目の読み取りとは「異なる視点」で見ることにより、読み落としを発見すること。

(マーカーチェック)

ピンクマーカーを引く

ピンクマーカー

ピンクマーカー

  • エスキスには影響を与えないもの
  • プランニングの段階で計画するもの

マーキング!

ピンクマーカーを引く

ピンクマーカー

ピンクマーカー

  • エスキスには影響を与えないもの
  • プランニングの段階で計画するもの

マーキング!

ピンクマーカーを引く

ピンクマーカー

ピンクマーカー

  • エスキスには影響を与えないもの
  • プランニングの段階で計画するもの

マーキング終了!

要求室の床面積(適宜)に数値を入れる

「プランニングの段階で計画するもの」にマーカーを入れることで、室内の間取りを把握できます。

「室内の間取り」から適宜となっている床面積の算定をして、数値を入れていきましょう。

床面積に数値を入れる

ホワイエの床面積は50㎡(適宜)、講師控室の床面積は20㎡(適宜)と入れておきます。

ホワイエは
快適な空間とする。

床面積に数値を入れる

エントランスホールは、コインロッカー(10㎡)を含めて(60㎡)としておきます。

床面積を算定する

【カフェの床面積の算定】

  • 客席:2㎡/席×40席=80㎡
  • 厨房:80㎡×30%≒25㎡
  • 更衣室:5㎡×2、便所:5㎡
  • 合計:80㎡+25㎡+10㎡+5㎡=120㎡

カチカチカチ・・・

床面積に数値を入れる

ショップ:20㎡(適宜)、多機能トイレ:30㎡(適宜)と入れておきます。

床面積を算定する

【事務室の床面積】

  • 執務スペース:5㎡/席×(2+4)席=30㎡
  • 休憩用スペース:10㎡
  • 更衣スペース5㎡×2=10㎡
  • 合計:30㎡+10㎡+10㎡=50㎡

カチカチカチ・・・

床面積に数値を入れる

事務室の床面積は算定式より、50㎡(適宜)としておきましょう。

床面積に数値を入れる

会議室:2㎡/席×10席=20㎡、屋内ゴミ保管庫は10㎡としておきましょう。

情報の見える化

  • 色分けすることで、複雑な情報を整理できる。
  • 視覚的な描写を加えることで、記憶に残りやすくなる。
  • 絵にする・図にすることで、情報を視覚的に素早く読み取れる。

エスキスに切り替える。

エスキスに落とし込む

床面積が適宜となっていた部屋に数値をメモする。

機能図に数値をメモする

数値をメモしておく!

  • 事務室:50㎡
  • カフェ:120㎡
  • ショップ:20㎡
  • 荷解き室:20㎡

エスキスの効率化

機能図に書き出したものは、床面積の数値「〇〇㎡」も一緒にメモしておく。

機能図には床面積の数値「○○㎡」まで書き出しておきましょう。

後になって「床面積の確認のためだけに問題用紙の中を探し回る」ことをしなくても良くなります。

キョロキョロ・・・
この室は何㎡だっけ?

分かる分かる!
あれは本当に無駄だよね。

情報の見える化

  • 色分けすることで、複雑な情報を整理できる。
  • 視覚的な描写を加えることで、記憶に残りやすくなる。
  • 絵にする・図にすることで、情報を視覚的に素早く読み取れる。

(マーカーチェック)

機能図が完成したあとに、マーキングの続きをやります。

グリーンマーカー

グリーンマーカー

グリーンマーカー

マーキング終了!

マーカー色分けの目的

1度目の読み取りとは「異なる視点」で見ることにより、読み落としを発見すること。

読み取りサイクル

  • キーワードに注目、マーカーを引く。
  • マーカー部分をエスキスの工程に落とし込む。
  • 異なるマーカー色を引き、読み落としチェックをする。

読み取りチェック

今までの流れを通じて、課題文の読み取りは完了です。

ここから先の工程に入ると、エスキスに勢いがつき「一気に加速する」ことになります。

(ノンストップで進みます。)

エスキス全開!
もう止まらない。

「なぜ、中間チェックが必要なのか?」その理由は”歯止めを掛けるため”です。

アクセルを入れるまえに「歯止めを掛ける」ことで、後の工程がより集中できるようになるでしょう。

エスキスの中間チェックにより、課題文の読み取りまでの工程に歯止めを掛ける。

計画の要点をチェックする

始めにチェックした計画の要点のことは、すでに忘れてしまっているのでは?

念のため確認をしておき、必要な情報はエスキスにメモ書きしておきましょう。

アプローチ動線、
大空間、屋外施設・・

問題文のマーカーチェック

中間チェックするもの

  1. 建蔽率、延べ床面積、高さ制限
  2. オレンジマーカーの「キーワード」
  3. 「マーカーを引いていない」部分の記述

マーカーのない部分に
見落としがあったりするよ。

エスキスの書き出しチェック

問題文のマーカーチェックにより、エスキスの書き出しを完成させてしまいましょう。

読み取りの総仕上げ。
ラストスパート!

エスキス(右)にもメモを追記する

【プランニング・メモ】

  • 公園からのアプローチ
  • 断面図に客土▲500mm
  • 断面図に塔屋の計画
  • 平面図に階段プラス1段
  • ダクトスペース
    • (仮:SaDs)

忘れ物には
メモで対応する

エスキスのあるある話

  1. エスキス始めの段階では意識している。
  2. 工程が進むにつれて、情報量が増える。
  3. 情報量が増えることで、始めのことを忘れてしまう。
  4. プランニングが進むと、引き出しの奥のほうに記憶が埋もれる。
  5. 後で「忘れていたこと」に気づき、プランを無理やり修正するはめになる。

・・・こんなことって、よくありますよね?

ある。

その対策としては「忘れやすい自分にメモを残しておく」ことです。

失敗経験と、これから起こりうるリスクを想定して「予めメモを残しておくこと」で対応しましょう。

予めメモで対応する!

忘れ物をしないために

  1. キーワードから、そこに関わる工程をピックアップする。
  2. 関わる工程に必要なキーワードを予めメモとして残しておく。
  3. エスキスの工程ごとに、メモをチェックして思い出して対応する。

ボリュームチェック

ここからエスキスは加速していきます。

手を止めることなく、ノンストップで突き進みましょう。

仮想床をチェック

エスキス2.断面検討より「仮想床」のメモをチェック。

この「仮想床」はすべて、ボリューム検討に折り込む必要があります。

仮想床、仮想床・・・

ボリュームの書き出し

仮想床をメモとして書き移す

問題用紙に切り替え、要求室の表の余白に仮想床をメモしておきます。

仮想床の書き出し(2階)

仮想床をチェック!

仮想床の書き出し(3階)

表の余白には、設置フロアに合わせて「仮想床と面積」を書き移しましょう。

仮想床の名称

仮想床をチェック!

仮想床の名称と面積

  • 多目的展示室(上部):200㎡
  • 吹抜け(3層):40㎡×2 層分
  • 屋上庭園:150㎡

ボリューム検討に
必要な材料をそろえよう。

電卓を叩く

床面積を電卓で叩き、部門ごとのボリュームをはじき出す。

カチカチカチ・・・

合計値を書き出す

床面積の合計値を表の余白(マーカーライン)に書き出す。

電卓を叩く

床面積を電卓で叩き、部門ごとのボリュームをはじき出す。

カチカチカチ・・・

合計値を書き出す

床面積の合計値を表の余白(マーカーライン)に書き出す。

各50㎡、各25㎡には「×2」

各50㎡、各25㎡には「×2」と追記しておきましょう。

電卓を叩く

床面積を電卓で叩き、部門ごとのボリュームをはじき出す。

カチカチカチ・・・

合計値を書き出す

床面積の合計値を表の余白(マーカーライン)に書き出す。

電卓を叩く

床面積を電卓で叩き、部門ごとのボリュームをはじき出す。

カチカチカチ・・・

合計値を書き出す

床面積の合計値を表の余白(マーカーライン)に書き出す。

電卓を叩く

カチカチカチ・・・

合計値を書き出す

床面積の合計値を表の余白(マーカーライン)に書き出す。

合計値を書き出す

カチカチカチ・・・

屋上設備スペースの数値はボリューム検討には影響しないので、かっこ(・)で記入します。

ボリューム検討の下準備(完了)

右下の余白、
ここ使います。

ボリューム検討の下準備が整いました。

ここからは階ごとのボリューム検討に足を進めます。

ボリュームを重ねる

「階ふり」にはいくつかのパタンを検討する必要があります。

パタン出しのスペースとして問題用紙の「余白」を使いましょう。

要求室の表の余白に書き出したメモを見ながら、ボリューム数値を重ねていきましょう。

(仮想床のボリュームも重ねていきます。)

ボリュームを重ねてみる

問題用紙の余白を使う。

ボリューム検討の書き出し

ボリューム検討は一発では決まらないもの。

パタン出しのスペースとして、問題用紙の「余白」を使いましょう。

(余白がない場合は答案用紙Ⅱの裏面で対応。)

ボリューム数値を重ねていく

1階フロアから順々にボリュームを並べていきます。

大きなボリュームとなる「多目的展示室」の上には「屋上庭園」を重ねましょう。

ボリューム数値を重ねていく

ボリューム数値を重ねていく

創作アトリエは屋上庭園と直接行き来する」の条件から「アトリエ関連諸室」も3階となります。

階ごとの合計を算出する

「展示関連諸室」は2階となり、階ふりは確定しました。

決まりましたら、階ごとのボリュームの合計を算出してみましょう。

カチカチカチ・・・

修正は必要?

階ごとのボリュームの合計が決まった次に、各階のボリュームを比較。

ボリュームが偏っている場合は修正スペースを使っての再検討が必要です。

  • 3階:合計560㎡
  • 2階:合計600㎡
  • 1階:合計585㎡

・・・修正は必要なさそうですね。