独学で戦えるのか?
- 「一級建築士製図試験って独学で合格できるもの?」
- 「資格学校に青春をすべてを捧げないとダメなのでしょうか?」
- 「学費ローンは通らなかった、それでも絶対に合格したいとなると・・・」
その挑戦は、果たして無謀なのでしょうか?
一級建築士製図試験を「独学」で戦うという方には、特別な理由があるかと思います。
一級建築士試験を突破して試験生活から解放されたい!
角番センパイが「独学のポテンシャルを最大限に引き出す」極意をまとめてお届けします。
独学の三要素
- 「効果的な学習方法」
- 「時間の作り方と活用法」
- 「モチベーション維持のコツ」
私自身も独学で製図対策に全力投球していた数ヶ月がありました。
その経験から築いた「独学戦略」をスケジュールの時系列に沿ってお届けします。
製図スキルを劇的に高めるための効果的な方法を3つまとめて詳しく解説していきましょう。
「独学で勝負」
「製図試験対策」
「緻密な計画」
こんな人におすすめ!
- 一級建築士製図試験の独学の可能性に挑みたい。
- 一級建築士製図試験の合格への道筋を見つけたい。
- 一級建築士製図試験を低予算で最大限の成果を出したい。
- 一級建築士製図試験を長期計画で自分のペースで戦いたい。
- 一級建築士製図試験を仕事と勉強と両立して合格を掴みたい。
一級建築士を突破して試験生活から解放されたい!
確実に製図リベンジするための「独学ロードマップ」があります。
一級建築士製図試験は絶望的と思っているのはあなただけではありません。
そう思っている受験生が多いからこそ、価値のある国家資格だとは思いませんか?
製図試験に独学で挑むあなたに向けて、独学歴のある私がアドバイスさせていただきます。
製図対策スケジュール表
本記事の最後に「製図対策スケジュール表」のダウンロード案内を掲載しています。
一級建築士製図試験を独学で戦えるのか?
「確実にリベンジする方法とは?」
その方法とは、これまでの製図キャリアを基盤とした戦略的な学習アプローチを仕掛けること。
学習アプローチとは、「自分の判断力や人間力といった内的な要素をどのように高めていくのか?」
その視点より、実践に実践を重ねるプロセスの中で、自ら方程式を作り、答えを見出すことを言います。
今ひとつ馴染みのない堅苦しい言葉ですが、ここはサラッと?流していただいて大丈夫です。
なるほど…それで?
完全燃焼だった製図試験も、まだ全ての可能性を使い切っているとは言い切れません。
今まで数多くの苦労経験があるからこそ、設計力だけでは戦えないことに気付いているかと思います。
この対策は出題傾向などの外的要因だけでなく、自己分析を交えた長期的な戦略が必要といえるでしょう。
一級建築士製図試験に必要な勉強時間
一級建築士製図試験に合格するための必要な勉強時間とは?
「製図試験に合格するには、どれくらい勉強すればいいのか?」
一般的には、300時間~500時間程度と言われていますが、いかがでしょうか?
本当に!?
学科試験を合格してから製図対策に取り掛かり、75日間(2ヶ月半)を全力で走ったとしましょう。
75日間×平均5時間/日=375時間(日曜日を全て捧げたとして450時間)
生活の全てを製図試験に捧げた方であれば、1年目にしてすでに到達しているでしょう。
そんなはずは?
合格に必要な勉強時間は、あなたの学習環境やベクトルによって大きく変わるのもの。
学生時代や実務経験において設計の知識がある技術者なら、即興で戦えるかも知れません。
その一方で、全くの初心者ならより多くの時間が必要になることは言うまでも無いですよね?
不安しかない!?
どうしても勉強時間不足がネックになるかもしれませんね。
大切なのは先手必勝の計画を立てたうえで、効果的な学習を積み重ねること。
その戦略となる具体的な学習方法や対策スケジュールについては、後ほど詳しく解説します。
一級建築士製図試験の回数制限を甘く見るな!
「製図試験って3回も受けられるよね?」
その3回のチャンスを軽く思っていませんか?
製図試験は3回もではなく、3回しか受けられないのです!(しかも、保留期限はたったの5年)
一級建築士の製図試験は学科試験に合格した年から数えて3回までしか受験できません。
そして2回目の製図となると、学科試験の厳しさが身体から抜けてしまっているため、「あと2回も受けられるから大丈夫!」という楽観的な思考に陥ってしまうのです。
あの学科試験をもう一度受ける汗と涙と時間、あと一年分の自己投資金を捧げられますか?
ありえない!
「あと2回も受けられるから大丈夫!」と思っている方へ
まともな精神状態で試験を受けられるのは「あと1回」といえます。
なぜなら3回目は、「角〇ち」した未来をリアルに想像してしまうからです。
「3回目の角番で敗れ、角〇ちした未来とは?」
たとえば…
ドラクエに例えると、波乱万丈の冒険の果てにレベル35でボス戦に挑み、3回目で敗れると始めからやり直しです。
「ふっかつの呪文は使えなくなる」
ゴールドは翌年の投資のために実質半分になりますし、ボス戦の再戦切符を手に入れるには、さらにレベル上げをしながらゴールドを稼がなくてはなりません。
「復活の呪文は使えなくても冒険の書は残る」
レベル35にして最初のフィールドを探索し、そこらへんにいるスライムを伝説のこん棒で叩きながら、戦い方や呪文の唱え方を思い出していくのは、ある種の楽しみがあるかもしれません。
「こん棒を鍛え上げることが、魔王を叩く唯一の方法である」
そのうち、レベル99になってゾーマや魔人ブウを叩くことが会心の一撃となり、自信が満たされるかもしれませんが、魔界に鎮座する魔王を倒さない限り、エンディングを迎えることはできませんよね?
なぜなら、あなたは一級建築士を目指す「勇者」だからです。
「勇者のレベルが上がりました♬」
…それで?
トピックを超えた世界観まで話は反れましたが、製図試験とは命懸けで合格をもぎ取るもの。
製図試験は毎年1回しか受けられませんし、その1回に伸し掛かるプレッシャーも半端ではありません。
3年分の思いを食らえ!
「あと2回は受けられる」のではなく「まともな精神状態で受けられるのはあと1回」
角番生の方はよく分かってらっしゃるので、あと1回を万全に受けられる準備をしましょう。
伝説のこん棒で
戦えるのはあと1回・・・
一級建築士製図試験の独学のメリット・デメリット
「製図試験を独学で挑戦しようか迷っている」
そんなあなたに、角番センパイが天の声を授けます。
教会のお告げです。
- 角番生の方であれば、このブログでチャンスを授けましょう。
- 2回目の方は、「あと2回ではなく、あと1回!」とお伝えしたはずです。
- 角〇ちから復活を目指す方は、レベル99になって製図ステージに戻って来て下さい。
いつでも叩けるように
この武器を手入れしておこう
初受験生の方であれば、独学で挑戦というのは1回のチャンスを捨てるようなもの。
その貴重な1回のチャンスを無駄にする人は、製図試験には永久に勝てません。
初回の方は「資格学校に自己投資してください」・・でなければ詰みます。
それでは、”独学”のテーマについて深く学んでいきしましょう。
伝説のこん棒で
製図の魔王をぶっ叩く!
メリット1:マイペースで学習できる
独学最大のメリットは学習計画の自由度が高いこと。
仕事や生活リズムに合わせた最適な学習時間を柔軟に設定できます。
誰からも拘束されないストレスフリーな環境の中で、快適な学習が出来るでしょう。
メリット2:学費コストを抑えられる
これが独学を選択する一番の理由ではありませんか?
予備校の高額な受講料と比べて、集中できる環境さえあれば自習できます。
経済的な負担を極力抑えて、浮いた費用で専門的な教材を試すことにも充てられます。
メリット3:集中的な学習計画が立てられる
過年度生によっては、作図には自信があるがエスキスだけが克服できない。
そういった方であれば、予備校では実習できなかった過去問にトライすることも可能です。
自分の克服するべき課題が明確となっている人にとっては、独学が有利に働くケースといえるでしょう。
デメリット1:モチベーション維持が難しい
独学の最大の敵は、モチベーションの枯渇といえるでしょう。
学習仲間や指導者がいない環境では、孤独感や意識低下のリスクが懸念されます。
誰にも縛られない独学で成果を出すには、自分を奮い立たせる強い精神力が求められるのです。
デメリット2:緊張感のある局面を経験できない
予備校とは異なり、独学では本番に近い試験環境を再現するのが難しいもの。
たった独りの熱量では、あの刺激的なシチュエーションを演出することは出来ないですよね?
そのため、慣れていない戦場空間に取り乱され、準備してきた戦略を発揮できないかもしれません。
デメリット3:本試験課題の情報収集に不安がある
独学生は、最新の試験情報の収集を自主的に取り組む必要があります。
それはつまり、「試験対策に裂く時間と引き換え」にしてやらなければなりません。
自分の時間の代償を払いながら、数多くある情報の中から取捨選択が求められるでしょう。
独学のメリット・デメリット
独学のメリット | 独学のデメリット |
---|---|
マイペースで学習できる | モチベーション維持が難しい |
学費コストを抑えられる | 緊張感のある局面を経験できない |
集中的な学習計画が立てられる | 本試験課題の情報収集に不安がある |
一級建築士製図試験に独学で成果を出せる人の特徴とは?
私には資格試験を独学で挑戦して大きな成長を果たした経験があります。
また、独学で変われる人と、変わらない人には明確な違いがあることも気付きました。
そこで、独学の成果につながる糧となる「○○」について、お話ししましょう。
1. タスクと締切りを決めている
「いつまでに何をやるか?」
これは、独学の強者たちが必ず意識している事といえるでしょう。
ノルマと期限を自分に課すことで、強いプレッシャーを掛けているのです。
2.確立されたルーティンを持っている
やる気は内面的なものではなく、何かを始めることで後から湧いて来るもの。
独学の強者たちは、そのきっかけ作りとなる「始まりの儀式」を決めているのです。
ルーティンにより”起動力”を得ることで、独学での学習をさらに加速させることが出来ます。
3.モチベーションを維持する工夫をしている
「何のために一級建築士を目指すのか?」
目標を言葉で紙に書き出し、壁に貼ることで視覚化してみましょう。
その文字を目に焼き付け、自分の心に語り掛け、モチベーションの糧にするのです。
情熱が果てたときは、その誓いの言葉を作り直し、スローガンを更新することで新たな羅針盤となります。
一級建築士製図試験の独学と通信講座を掛け合わせた相乗効果
独学と通信講座、どちらにもメリット・デメリットがあります。
「独学で攻める、若しくは独学と通信の二刀流で攻める」
それぞれの特徴を比較し、自分に合った学習アプローチを見つけましょう。
それぞれのメリットデメリット
独学のメリット | 独学のデメリット |
---|---|
マイペースで学習できる | モチベーション維持が難しい |
学費コストを抑えられる | 緊張感のある局面を経験できない |
集中的な学習計画が立てられる | 本試験課題の情報収集に不安がある |
通信講座のメリット | 通信講座のデメリット |
---|---|
目標設定が明確になる | 費用が掛かる |
モチベーションの糧になる | 独学の計画に影響がでる |
アウトプットの機会が得られる | WEB講義により時間が拘束される |
まず始めに、独学の特徴は柔軟性の高い学習スタイルにあります。
自分のペースで始めて、都合の良い時間帯に集中できるのが最大のメリットです。
しかし、独学はモチベーションの維持が難しいという悩みもありますよね?
ライバルや身近にいないため、張り合いが無く、孤独を感じやすく、不安との背中合わせとなるでしょう。
その一方で、通信講座では相手から課題が与えられ、締め切りを設定されます。
「いつまでに何をやるか?」を毎回のノルマにされるため、緊張感が芽生えるのです。
さらに、添削指導を受けることが出来れば、そこでコンタクトが取れますよね?
自分から質問が出来たりすると、それがアウトプットの機会になるので、より理解が深まるでしょう。
通信講座との相乗効果とは?
- 目標設定が明確になる
- モチベーションの糧になる
- アウトプットの機会が得られる
- ある程度マイペースで進めながら、独学では得られにくい成果を補える。
- 通学スタイルに比べて学費コストを抑えながら、独学の成果も最大化させる。
独学のメリット | 独学のデメリット |
---|---|
マイペースで学習できる | モチベーション維持が難しい |
学費コストを抑えられる | 緊張感のある局面を経験できない |
集中的な学習計画が立てられる | 本試験課題の情報収集に不安がある |
通信講座のメリット | 通信講座のデメリット |
---|---|
目標設定が明確になる | 費用が掛かる |
モチベーションの糧になる | 独学の計画に影響がでる |
アウトプットの機会が得られる | WEB講義により時間が拘束される |
「独学で攻める、若しくは独学と通信の二刀流で攻める」
いずれを選択するにしても、学習スタイルの本質は変わりません。
最適化されたフレームワークのもとに学習戦略を立てることは重要なこと。
誰かに進捗状況を監視される仕組みを取り入れることでレールは敷かれるでしょう。
- 「独学だけでは心もとない・・」
- 「自分が取り組みたい強化対策に時間を割きたい!」
- 「自分がやっている事を見てもらい、誰かに学習成果を評価してほしい」
その狭間で揺れながら、双方のメリットを考慮して学習スタイルを決めていきましょう。
一級建築士製図試験の独学生の逆算スケジュール
試験本番で焦らないためには、事前の準備対策が非常に大切です。
「では、具体的にどんなスケジュールですすめるのか?」
そこで、独学で製図対策を真剣に考える方のために、効果的な逆算スケジュールについて具体的に解説していきましょう。
製図対策スケジュール表
本記事の最後に「製図対策スケジュール表」のダウンロード案内を掲載しています。
現状分析から目標設定をする
まずは今の立ち位置を見定める必要があります。
何を基準に決めるのか?
- 作図やエスキスに要する時間は?
- どこまでランクⅠに近づいているか?
- 独学で出来る対策がどれだけあるのか?
作図のトレースをしたり、過去問の課題を解いてみて、時間を計測して下さい。
所要時間(作図2時間、エスキス2時間30分)よりオーバーした数値が、今の立ち位置となります。
逆算スケジュールに必要な日数とは?
「ノルマの数×ノルマを達成するまでの時間+1ヶ月」
平日と休日をそれぞれ、どれくらい勉強時間を確保できるかを現実的に考えてみましょう。
そのノルマとは?
- ノルマ1:作図のスピードを上げる。(1ヶ月)
- ノルマ2:エスキスの精度を上げる。(2ヶ月)
- ノルマ3:記述とイメージ図の精度を高める。(2ヶ月)
1ヶ月+2ヶ月+2カ月+1ヶ月(予備)=6カ月
そのような計算で、大まかでありながらも余裕を見込んだスケジュール枠が決まります。
スケジュールを立てる基準を決める
必要な月数が決まれば、次は終点地点を設定していきます。
まずは、短期集中型と長期熟成型のそれぞれについて説明しましょう。
「短期集中型はどんな人に向いているのか?」
短期は試験直前期に、まとまった時間を確保できて集中決戦を得意とする人に向いています。
しかし、情報収集力のハンデを背負っている独学スタイルでは、通学生には太刀打ちが出来ません。
…という事はお分かりの通り、独学スタイル×短期集中計画では、勝機はゼロに等しいといえるしょう。
その一方で、長期熟成型は仕事や家事などで忙しい人、長期計画でコツコツと続けられる人に向いてます。
なるほど、自分のライフスタイルに合わせて選ぶんだね!
いいえ、そうではありません。
独学というのは自由に見えてその実態は「茨の道」
その道を選んだ方にとっては「長期熟成型」でしか勝機はありえないのです。
そして、終点地点はもちろん本試験日ですが、独学スタイルでは課題発表日を折り返し地点にすることをお勧めします。
スケジュールを立てる基準
「本試験を迎え打つまでの中間目標地点=製図の課題発表日」
この目安は”マイルストーン”と呼ばれる指標で、大きな目標を達成するためのプロセスにある「小さな目標」を設定することで、モチベーションを維持しやすくなるのです。
課題発表日から逆算してスケジュールを立て、逆算のもとに突き進むことが理想的といえるでしょう。
「12月に結果発表受けたばっかり・・もう過ぎてるし、手遅れだよ!(;゚Д゚)」
そんな声が聞こえてくるかもしれませんが、私は年末年始から製図対策に勤しんでいました。
相対試験において独学で製図試験を戦うとは、そういう事だと知っておいて下さい。
許せ・・後輩よ・・
それが独学の現実なのだ。
逆算スケジュールに必要な日数とは?
- 逆算スケジュールに必要な日数とは?
- 試算①「ノルマの数×ノルマを達成するまでの時間+1ヶ月」
- 課題発表日までに確保できる日数とは?
- 試算②「今日から課題発表日までのカレンダーに印を付けた日数」
- 独学スタイルで合格を目指す難易度とは?
- 試算②÷試算①=合格の難易度(数値が1よりも小さいと厳しくなる)
独学合格への道のりは険しい
「本試験日から逆算してスケジュールしたい」と思うかもしれません。
しかし、課題発表日を境に誰もが本気で対策してくるため、独学生では通学生に太刀打ちは出来ません。
独学での合格が厳しくなる場合は、スケジュールを圧縮する必要があります。
これが独学の実態、この指標を参考に逆算スケジュールを立てて決断しましょう。
課題発表日から逆算した製図対策ステップ
結果発表日の年越しから課題発表日までの期間は約6カ月です。
「そこから、どうやってスケジュールを組んでいくのか?」
この期間を、3ステップの段階に分けて実例を挙げてみました。
例えば?
- Step1:リハビリ期間(1月15日~2月末)
- Step2:スキルアップ期間(3月1日~4月30日)
- Step3:作図記述の完全武装期間(5月1日~7月15日)
・・このように、期間を区切ってみましょう。
「準備期間を区切ると、計画も本格化する」
その通り、そして各段階で具体的な目標を設定しましょう。
例えば?
- Step1:作図の手を動かしてをして勘を取り戻す。
- Step2:過去問エスキスを実践して工程の見直しをする。
- Step3:やらかしてしまった課題を分析して具体的な対策をする。
・・このように、解像度の高い目標を立ててみましょう。
「目標を設定すると、やるべきことが明確になる」
その通り、さらに各段階で週ごとのタスクを決めると、より現実的に行動できます。
例えば?
- Step1:毎週、作図を3枚書く。
- Step2:毎週、過去問3課題に挑戦する。
- Step3:毎週、週末に記述のキーワード演習をする。
・・このように、週ごとのタスクを設定して、日々の学習計画に落とし込んでいきましょう。
「定期的にタスクを消化すると、達成感が大きくなる」
その通り、ステップを段階的に踏むことで、不安は薄くなり、自信が芽生え、確かな手応えに向かっていくのです。
長期熟成型スケジュールでは、課題発表日までに「これだけは絶対に終わらせておく!」というものを決めておくと良いでしょう。
目指すべき理想!
課題発表日までに完全武装できるもの「これだけは終わらせておく!」をやり遂げる。
課題発表日から逆算した3つの完全武装対策
「課題発表日までに完全武装できるものはやり遂げること」
これを達成できると、製図試験対策はEasyMode(楽な展開)に向かいます。
完全武装に向けて!
戦いのステージに向けて他の受験生と差をつけておくためのアドバンテージを築くのです。
一級建築士製図試験に苦しむ受験生にとっては魅力的な未来像ですよね?
「具体的に何を武装すればよいのか?」
まず始めに、製図試験において不確定要素に左右されることのない唯一のスキルをひとつ答えて下さい。
その通り、「作図を2時間で書き切るスピード」です。
まず最初は、この作図時間の土台を確実にしておきましょう。
2時間で確実に書き切る作図武装対策
作図スピードを確保する手っ取り早い手法として、例えば「フリーハンド作図」
私のブログでは、壁線を集中的に仕上げるための「ハンドドラフト」の技法も紹介しています。
やるべきことは、フリーハンドで線を描く練習や、定規に頼る場面では製図道具の使い方に慣れること。
どんな課題が出ても必要となる安定的なスキルをしっかりとマスターしておけば、確かなアドバンテージとなるでしょう。
どんな設問にも即答する記述武装対策
もうひとつの安定スキルが、”記述力”です。
「記述力が安定スキルとは?」
計画の要点の回答は製図試験の合否に大きく関わることはご存知ですか?
採点土俵上でのランクⅠとⅡの分かれ目は、記述の完成度で決まるとも言われています。
ということは?
計画、構造、設備に関する基礎知識を習得することはもちろん、キーワードとしてインプットするのです。
記述回答で頻出するキーワードをピックアップして、それらをつなぎ合わせて文章化できるように準備しておきましょう。
キーワードを覚えることで、記述の質や安定的な回答力が格段に向上します。
また、イメージ図においてもパタン化することで、手止まりをカットして時間短縮を図れるでしょう。
どの課題にも対抗できるエスキス武装対策
「製図試験の要となるエスキスは?」
エスキスは課題用途によって対策範囲が異なります。
対策するとすれば汎用的な単一用途の課題に限られるでしょう。
基本対策は過去問エスキスに挑戦し、課題をひとつずつ克服すること。
私のおすすめ課題は、空間構成4要素がバランス良く詰まっている「図書館」「美術館」「保育所」
課題条件を少しずつ変えながら何度も解き、いくつもの解答プラン作成することで、エスキスの理解が深まるのです。
エスキス対策に専念するための時間を手に入れる
3つの完全武装の目的
試験本番では限られた時間のなかで、図面と記述を完成させて最大限の解答をする必要があります。
エスキス、作図、計画の要点のそれぞれの時間配分の感覚をつかみ、解答までの再現度を高めていくこと。
その対策をしっかりとしておけば、課題発表後はひとつの用途に絞ったエスキス対策に集中することが出来るでしょう。
エスキス対策に専念してやるべきこと
「今年の課題は〇〇施設、ついにこの時が来た!」
課題発表後のターゲットが決まり、その建築用途に特化したエスキスを構築することが勝負になります。
○○施設の特色に応じた配置計画、ゾーニングと動線、スパン割りを構築するところまでクリアできれば、あとは1/400プランを機械的にまとめるだけのミッションです。
そして、課題発表後はなるべく早く制作課題を手に入れること。
テーマを持った制作課題を反復解答することが、試験対策として最も王道で効果的だからです。
エスキス作成後は、見直しのフィールドバックタイムを必ず設けましょう。
解答プロセスの振り返り、課題の条件への適合性、実現可能なプランを追求することが経験値となります。
そして、エスキス専用のノートを作成すれば、アイデアを書き留めて取捨選択することで考えがまとまるでしょう。
法令対策は第三者の添削を受ける
製図試験の失格要因となる大半は「法令違反」です。
- 建蔽ぺい率違反
- 延べ床面積上限の超過
- 面積表の不整合
- 二方向避難経路の欠落
- 避難距離(重複区間)の超過
- 作図表記の〇防の書き忘れ
法令の知識はテキストの朗読だけでは、なかなか身に付きません。
集団規定・防火規定・避難規定を含めて第三者の添削を受けることで、エスキス工程や作図工程に組み込むかたちでインプット出来るのです。
どれだけプランを追求しても、建ぺい率や斜線制限や採光規定、課題条件を過不足なく網羅した図面を仕上げることが出来なければ、”絵に描いた餅”になるでしょう。
「法令違反で足元をすくわれるな!」
法規や課題条件に神経を研ぎ澄ましながら、繊細な思考のもとに作業プロセスを密にすること。
その繰り返しによって、セルフチェック体制が強化され、ヒューマンエラーはゼロに近づくでしょう。
試験対策は2・3カ月では厳しく、ましてや一朝一夕にして仕上がるものではありません。
せっかくの製図ステージも焦燥に駆られて苦しいばかりの日々では、手応えを感じられませんよね?
「クイックスタートで先手を取る!」
近いうちに訪れる試練を迎え撃つには、早過ぎると思えるほどの時期からスタートを切るしかありません。
日々の対策により確実に仕立てることで、昨年の苦しかった日々は充実あふれる製図ライフへと展開するでしょう。
スケジュールは定期的に見直し、迅速な対応を怠らない
「思わぬトラブルで時間を取られ、ペースを乱されてしまった」
綿密に計画を立てたとしても、予定通りに進まないことってありますよね?
予備期間を設けていれば、ある程度は吸収できますが、そうでなければ一大事です。
そんな時に大切なのは、焦らないこと。
計画が狂ったときの軌道修正が出来るかどうか?
後れを取り戻すには迅速な対応をしなければなりません。
具体的な対処法
- 他人の依頼事を断る。
- 自分の予定を犠牲にする。
- やるべきことの量を調整する。
私のオススメは1.「他人の依頼事を断る」ですね。
「自分の予定を犠牲にする」のは、モチベーションの低下に繋がるもの。
「やるべきことの量を調整する」とモチベーションと共に不完全燃焼のまま試験を迎えることになり、不本意な結果になりかねません。
人に嫌われたくない?
他人の依頼事を断ったときに、その方から一時的に信頼を失うかもしれません。
しかし、一級建築士の資格を取得できれば、社会的な側面で信頼を得ることが出来るでしょう。
また、体調を崩してしまった場合は「今こそ休息期間」と割り切ること。
人に迷惑を掛けてお詫びをして、体調が回復してから勉強を再開しましょう。
一級建築士資格は、綺麗ごとだけで取れない目標といえるので、仕方ありません。
「想定外の事態は迅速に対応すること」
プランの修正
- 学習状況が厳しいことを周りに告げる
- 飲み会や社交的な集まりをキャンセルする
- 日常の家事の短縮化により学習時間を確保する
- 目的があいまいな無料オンラインコンテンツの視聴をしない
- 全範囲の完璧な理解から、重要ポイントの集中対策に切り替える
そして計画を修正する際にも、当初の目標を見失わないようにすること。
強い意志を持って走り続けることが最重要目的であり、計画は焦点を合わせる為の指標なのです。
一級建築士製図試験を独学で戦う人のすきま時間活用法
すきま時間をどうするのか?
- 「すきま時間で何かやりたいけど何をするのか?」
- 「何をやってもすべてが中途半端で、手応えを感じられない」
- 「仕事や家事もあるし、どうやって時間を捻出したらいいか分からない」
本来のゴールを見失わないためにも、学習計画の骨格となるタイムマネジメントは欠かせません。
独学で効率良く成果を積み上げるには、「コマ切れの時間を上手に活用すること」が必要な手段となります。
タイムマネジメントとタスク
その時間を有効活用するには、タスクの選択が必要不可欠です。
そこで、今回は限られたすきま時間を確保し、再現性の高い独学法のコツをお伝えしましょう。
独学で戦う人のすきま時間活用法
平日(すきま時間)にやること | 休日(すきま時間)にやること |
---|---|
作図パーツトレーニング(30分) | 断面図完成までのルーティン(90分) |
計画の要点のキーワードの書き出し(30分) | 記述のイメージ図を徹底練習する(60分) |
休日(まとまった時間)にやること |
---|
エスキス前半(ハーフエスキス)(90分) |
エスキス後半(プランニング完成まで)(90分) |
プランニングを作図用紙にドローイング(2時間~3時間) |
平日(すきま時間)にやること
すきま時間とは?
- 通勤時間やお昼休み
- 帰宅後の余力のある時間
- 早起きした日の朝の時間
「すきま時間やることでスキルが身に付くのか?」
・・・そんなことを思っている方もいるかもしれませんね。
短い時間でも集中して取り組めば、ちり積もって重なり、後で製図スキルの底上げに繋がります。
そのタスクとは?
作図パーツトレーニング(30分)
製図試験において作図は安定スキルとして重要なもの。
コマ切れの時間を活用し、階段やトイレ、家具や什器のレイアウトなどのパートレを繰り返し、その動作が身体に定着するまで仕上げましょう。
また、パーツ練習をフリーハンドでインプットし、作図においてもフリーハンドでアプトプットすることが、感覚的に身に付きやすい練習法といえます。
すきま時間に道具を必要としないのが身軽で楽ですよね?
パーツ作図を部分的に組み込むことで、後々の作図のスピード向上にも寄与するのです。
計画の要点で使うキーワードの書き出し(30分)
- 配置計画
- ゾーニング、動線
- 構造計画
- 設備計画
- バリアフリー
- 避難経路の考え方
要点記述の設問には、広い範囲での知識と文章解答力を求められます。
しかし、学科試験の選択方式に慣れているために文章伝達が苦手な人も少なくありません。
取っ付きにくい記述対策は、文章をキーワード単位に分解することで、数値や暗号として処理して対策しやすくするのです。
文章を分解することで単語を整理し、組み合わせることで文章化することができます。
キーワードの練習は、ミニサイズの用紙やメモ帳、机と鉛筆さえあれば実践できますよね?
(仕事のメモを取るふりをしてコソ勉することも?)
すきま時間を活用しながら単語帳を作成したり、スマホのメモ帳に入力したりして工夫しましょう。
休日(すきま時間)にやること
- 「平日は仕事で忙しくて、なかなか勉強時間が取れない」
- 「休日にまとめてやろうとしたけど、疲れていて長時間集中できない」
そういった方も多いのではないでしょうか?
休日とはいっても使える時間が限られるケースもあります。
平日以外のすきま時間には、どんな学習をすれば良いのでしょうか?
ここでは、束の間の休日だからこそ出来る「すきまタスク」を紹介します。
作図の断面図完成までのルーティン(90分)
「断面図のルーティン?」
いいえ、「断面図完成までのルーティン」です。
まずは、ご自宅に眠っている製図板の封印を解きましょう。
そして休日のすきま時間では本格的に作図練習(トレースでも可)に励むのです。
「それって3時間掛かるよね?」
・・と思った方、「断面図完成までのルーティン」です。
断面図まで完成させた図面
作図に要する時間は「通り芯、寸法線、柱、壁、窓、断面図」までの工程が大半を占めます。
作図時間の短縮は「断面図完成までのルーティン」を徹底すること。
(それ以降の工程では圧縮できる余地はありません)
トイレの什器や家具などは平日のパーツトレーニングでやってますし、外構や植栽を描きまくって7分の工程を5分に縮めたところで、気休めにしかなりませんよね?
要チェック!
ここで、作図の中で最も負荷のかかる「壁」の作図対策方法をひとつ紹介します。
通り芯と柱まで書いた図面
複製した図面
通り芯と寸法線、柱までを書いた図面を何枚かコピーしておくと、その枚数ぶんだけ壁作図の反復練習に使えるのでオススメです。
平日の余力があるときの、壁作図のみ練習用のタスクとしても活用できるでしょう。
記述のイメージ図を徹底練習する(60分)
「記述のキーワードはもう覚えたよ」
いいえ、記述のキーワードではなく「記述のイメージ図」にトライするです。
近年では、計画の要点にイメージ図が要求されるのが定番となり、年度によっては”部分詳細図”まで書かなくてはなりません。
これは想像以上に手間が掛かり、足かせとなって製図受験生を苦しめます。
フリーハンドやテンプレートを使ってイメージ図を描くのも良いのですが、私は並行定規の使用を推奨しています。
部分詳細図(1/50、1/100)になると表記の密度が濃くなり、フリーハンドではスケールアウト、テンプレートでは、定規を動かす手間で時間を消費してしまいますよね?
イメージ図を並行定規にセットする
- ① 答案用紙Ⅱの向きを水平にセットする。
- ② 答案用紙Ⅱのイメージ図枠を目線の高さに合わせる。
- ③ 答案用紙Ⅱの上の両端に、強めのマグネットで簡易的に固定する。
並行定規に方眼紙の一辺を固定し、作図と同じ要領で「通り芯、寸法線、補助線、柱、梁、壁」と書き上げることで、電光石火のスピード感覚で仕上がるのです。
平日と休日との使い分けについて
「自宅で製図版が使えるかどうか?」
「道具が使えない出先で出来ることは?」
休日のすきま時間と平日のすきま時間とでは、製図板の環境によってタスクを使い分けます。
製図板のある環境で定規を使った練習に取り組み、定規が不要な練習は出先でも実践できますよね?
ご自宅では、部屋の壁に寄り添っている製図板をフル活用して、断面完結作図と要点のイメージ図を実施していきましょう。
休日(まとまった時間)にやること
- 「まとまった時間を有効に使いたい!」
- 「せっかくの休みなのにやる気スイッチが入らない」
そう思ったことはありませんか?・・など言っている場合ではありません。
絶好の機会である休日は、その時間でしか出来ないことに的を絞って全力投球しましょう。
それでは、本格的なプロジェクトとして休日に絶対やるべきことを解説します。
エスキス前半(ハーフエスキス)(90分)
ハーフエスキス?
- 読み取り
- 法規チェック
- 条件整理
- 配置計画
- 断面計画
- ゾーニング
- スパン割り
- 中間チェック
ここまでの工程を「エスキス前半」と位置付けています。
製図試験の合否の運命を決めるのは、試験開始からの「エスキス前半」
課題文を注意深く読み込み、手を動かしながら重要なポイントをマーカーで引きます。
ハーフエスキスのイメージ
そして、要求事項をエスキス用紙に分かりやすく視覚化すること。
ゾーニングやスパン割りのパタンをじっくり考える作業に時間を使いましょう。
重要な作業が集中する前半90分工程を繰り返すことで、エスキスの解像度とメンタルを強化するのです。
エスキスの分析について
前半90分工程を強化するには、ある分析法を行います。
それが「PDCAサイクル」です。
PDCAサイクルとは?
- 計画P:考える
- 実行D:やってみる
- 評価C:感触を確かめる
- 改善A:失敗をもとに改善する
私の経験上、これが最も再現性の高いエスキス強化方法といえるでしょう。
「何をどういう理由でやらかしたのか?」
原因を分析し、書き出し、集約することでエスキスの目的意識が芽生えます。
その意識を持って実践とともに感触を確かめることで、思考がさらに展開するのです。
改善案を模索し、エスキスの工程に組み込むことで、さらなる進化のきっかけとなるでしょう。
- 計画P:考える
- 実行D:やってみる
- 評価C:感触を確かめる
- 改善A:失敗をもとに改善する
そのサイクルを繰り返すことで、エスキスはアップデートするのです。
エスキス後半(プランニング完成まで)(90分)
「エスキスの残り半分をやり切る」
後半の作業とは、ラフスケッチから1/400のプランニング完成まで仕上げです。
ラフスケッチを描くところから、細部に至るまでのプランを追求していきましょう。
プランニング完成イメージ
ここでひとつ注意点!
1/400図のプランニングは、エスキス前半の解像度により大きく影響を受けること。
エスキス前半の完成度が高ければ、1/400プランニングは単純作業としてスムーズに流れます。
しかし、完成度が低いと、その”しわ寄せ”のリカバリーに奔走し、めくるめく修正の繰り返しとなり、タイムストップが掛かってしまうでしょう。
「エスキス前半がダメだと後半もダメになる」
その壁にぶつかった時はエスキス前半に立ち返り、その原因の追求と分析に切り替えることが得策といえるでしょう。
休日のプロジェクトは、エスキス前半(ハーフエスキス)と後半(プランニング)にブロック分けし、まとまった時間をフル活用しましょう。
ワンポイント!
プランニングに取り掛かる際には、通り芯を書いた方眼紙を何枚かコピーしておくこと。
その枚数ぶんだけプランニング練習に活用できるため、集中的にトライした方にはオススメです。
通り芯を引いたプランニング用紙
複製したプランニング用紙
- 「とことん徹底してやる」
- 「1/400図では消しゴムを使わない」
- 「納得のいくまで、何度でも挑戦あるのみ!」
休日は貴重な時間を最大限活用し、エスキスのトライ&エラー、そしてアップデートを図りましょう。
プランニングを作図用紙にドローイング(2時間~3時間)
「ここからがプロジェクト本番!」
独学生はここで終わってはいけません。
なぜなら、図面を完成させるラストミッションが残っていますよね?
完成したエスキスをもとに、作図用紙(1/200)に書き出してみましょう。
プロジェクトの仕上げ作業として、本格的な「通し作図」に体力勝負で挑みます。
試験本番を想定しながら、制限時間内に図面を完成させる最後の実践的なミッションです。
ここでは、すきま時間で積み上げて来たタスクを思い出して下さい。
すきまタスクの成果
- パーツトレーニング
- 最も負荷の掛かる壁作図の反復練習
- 断面図完成までのルーティンとなる、断面完結作図
すきま時間で培った成果を結集し、作図力を発揮することで真の実力を見極めることができるのです。
「まるで本試験のような緊張感!」
本番のラストスパートを再現することで、劇的な成長を確認できるでしょう。
まとまった時間にしか出来ない事として、作図手法の分析とフィードバックも重要となります。
「フィードバックとは?」
作図風景をカメラなどで撮影し、自分を客観的に監視することで状況を可視化できます。
自分の姿と向き合い、課題点を洗い出し、そのヒントをもとに意識的に強化することが出来るでしょう。
見栄えと作業性のバランスを考えながら、並行定規、テンプレート、フリーハンドを使い分けることで、さらなる時間短縮を図れるのです。
平日や休日のすきま時間をコンスタントに活用し、不足しがちな課題をまとまった時間で補うことで、独学スタイルの強みを生かした対策が出来るのです。
独学で戦う人のすきま時間活用法
平日(すきま時間)にやること | 休日(すきま時間)にやること |
---|---|
作図パーツトレーニング(30分) | 断面図完成までのルーティン(90分) |
計画の要点のキーワードの書き出し(30分) | 記述のイメージ図を徹底練習する(60分) |
休日(まとまった時間)にやること |
---|
エスキス前半(ハーフエスキス)(90分) |
エスキス後半(プランニング完成まで)(90分) |
プランニングを作図用紙にドローイング(2時間~3時間) |
まとまった勉強時間は分割できる
まとまった勉強時間の考え方
- 「週に1度の休日では時間が足りない」
- 「まとまった時間はどれくらい必要なのか?」
- 「まとまった時間はどうやって作ればいいのか?」
確かに日常生活の中でまとまった時間を作るのは簡単ではありません。
しかし、毎日毎週を工面するために、果たしてまとまった時間は必要なのでしょうか?
試験対策にまとまった時間は必要ない
本当に必要?
- まとまった時間とはどれくらいですか?
- 6時間、7時間、それとも8時間は必要ですか?
- 仮に丸一日あったとしても、全力で走り続けられますか?
現代の堅実な社会人には、そんな時間も余力もありません。
「まとまった時間が取れないと何もできない」
その考えは、今すぐに改めたほうが賢明といえるでしょう。
なぜなら、7・8時間のまとまった時間は毎日毎週は必要ないからです。
まとまった時間を「90分」に小分けする
- 作図に掛かる時間(3時間程度)
- エスキスに掛かる時間(3時間程度)
- 計画の要点に掛かる時間(1時間程度)
まとまった時間なんて取れないよ!
製図対策を丸1日掛かりの課題として捉えずに、プロジェクトをブロック分けしてみませんか?
- 作図(前半):90分
- 作図前半とは「通り芯、寸法線、柱、壁、窓、断面図」断面図完成までの工程
- 作図(後半):90分
- 作図後半とは「法規、外構、家具、什器、文字入れ、最終チェック」までの工程
作図は前半と後半にブロック分けすることで、1ブロックに必要な時間は「90分」となります。
そして、作図後半ブロックであれば、並行定規を必要としなくても書き込み出来るため、どこでもカフェでも実践できるのです。
- エスキス(前半):90分
- エスキス前半とは読み取り開始から中間チェックまでの工程
- エスキス(後半):90分
- エスキス後半とは1/400図のプランニングから最終チェックまでの工程
エスキスを前半と後半にブロック分けすることで、1ブロックに必要な時間は「90分」となります。
ここで、エスキス前半を終えた後に1/400図のプランニングの前準備として、並行定規を使って”通り芯”まで引いておきましょう。
そうすることで、その続きは定規を必要とせず、フリーハンドでプランニング出来るため、どこでもファミレスでも実践することが可能となります。
まとまった「90分」で出来るミニプロジェクト
「エスキスの分析とフィードバック」
さきほど紹介したPDCAサイクルによる分析です。
例えば…
- PDCAサイクルの「P:計画」に30分
- PDCAサイクルの「D:実践」に90分
- PDCAサイクルの「C:評価」に30分
- PDCAサイクルの「A:改善」に90分
・・・といったように、本来であれば2・3時間掛かるプロジェクトですが、その工程を分割することで「90分」単位のタスクに切り分けられますよね?
つまり、まとまった時間とは「90分」確保できれば十分なのです。
まとまった勉強時間の作り方について
「まとまった時間が取れない!?」
そのような理由からマインドブロックを掛けてしまっては、一級建築士の目標は遠のくばかり。
「90分」のタスクを継続的に積み重ねることで、独学でも十分なポテンシャルを発揮できるでしょう。
作図にしても、エスキスにしても、「90分」の区分けは道具を必要とするかしないか?
前半タスクは定規を使ってやる工程までを区切りにして、後半タスクは道具に縛られることなく、何処でも自由に環境を選ぶことで、プロジェクトをやり遂げやすくなるのです。
「まとまった時間は90分を継続的に確保すること」
それでは「90分」をどのようにして作ればよいのでしょうか?
その具体策について、いくつかの「90分」を生み出す方法を挙げてみましょう。
通勤の時間帯を変えて時間短縮する
時間を工面する一番手っ取り早い方法は、移動時間帯の変更が効果的です。
勤務時間は変更できない前提として、朝の通勤は90分早めて、夜の帰宅は90分遅くする。
交通渋滞やラッシュアワーを回避することで、移動時間の短縮が図れるのです。
人の少ない時間帯に動くことでストレスを軽減して、気力や体力も温存できるでしょう。
「90分」集中できる場所を見つける
移動のタイミングをずらすことで、混雑を回避できることは分かりました。
その後に、通勤した先と帰宅する前のそれぞれの勉強場所を決める必要がありますよね?
短時間に集中して取り組むことができれば、まとまった時間と同じくらいの効果を得ることができます。
- カフェ
- ファミレス
- 通勤先の会社
通勤先の会社で勉強できる?
通勤ルート近くにカフェもファミレスも施設が無いとなると、集中できる環境といえば会社のオフィスくらいでしょう。
「コソ勉は意外にも集中できる!?」
一般的な常識の範囲内ではありますが、会社で勉強となると、社員が来る前や退勤した後を見計らった、いわゆる「コソ勉」をすることになります。
人は何か”悪いことをしている”という感覚を背負うと、意外と集中できる生き物です。
「足音が聞こえる?」「ドアが開く音がした!」「あと少しなんだけど」という感情が揺らめき、途中で「90分」が打ち切られるとそれが記憶に留まり、どれだけ忙しくても続きをやりたくなるでしょう。
朝活を取り入れ、やるべき事を詰め込む
「朝活は王道のルーティン」
人の記憶は定着度は朝と夜で異なり、朝の集中力は夜の3倍と言われています。
また、朝は誘惑が少なく気を散らすものがないため、集中しやすい時間帯となるのです。
そのため、朝活はタイムパフォーマンスが非常に良く、最適なライフサイクルといえるでしょう。
「でも、朝起きるのは苦手…」
朝活が出来ない人は夜活もひとつの選択肢です。
しかし、夜中は誘惑のパワーが強くなるので、スマホなどの刺激を誘うモノは、封印しておくことが必須となります。
朝はあまり気にならない誘惑ですが、勤務を終えた気の緩みもあって、夜はどうしてもスロースタートになってしまうところ。
集中力を妨げるものを極力排除し、勉強に集中できる環境を作ることで、わずか「90分」でも効率的に学習することができるのです。
90分をフル活用!
「製図対策の”糧”となるのは、集中できる90分の時間を継続的に確保すること」
あらゆる手段や環境を工面して、その貴重な「90分」を上手く捻出できれば、独学の挑戦も良い軌道に乗るでしょう。
一級建築士製図試験を独学スタイルでレベルアップを図る戦略とは?
- 「独学だと不安が仕方ない」
- 「モチベーションに自信がない」
- 「本当に独りで対策できるのかな?」
そんな風に思っているのであれば、通学をお勧めしたいですね。
独学で製図試験を戦うのは、はっきり申しますと得策とはとても言い切れません。
しかし、強い信念のもとに確立された学習スタイルを貫けば、圧倒的なレベルアップが出来ることを証明できるでしょう。
製図対策スケジュール表
本記事の最後に「製図対策スケジュール表」のダウンロード案内を掲載しています。
独学のマインドセット
独学で戦うためのマインドセットを掲げましょう。
マインドセットとは目標達成のための心構えのこと。
独学では、強い意志と自己管理能力が求められるのです。
- なぜ一級建築士を目指したいのか?
- ここで踏み留まると何を失うのか?
- 資格を取得したらどんな未来を描いているのか?
9つのマインド(例)
- 「独学の覚悟を決める」
- 「計画を練り込み、無駄を省く」
- 「毎日少しずつ、確実に前進する」
- 「独学のペースで、柔軟に学ぶ」
- 「失敗を恐れずに、挑戦し続ける」
- 「目的を明確化し、達成感を求める」
- 「独学マインドで、孤独を乗り越える」
- 「モチベーションを高く、成長し続ける」
- 「今の”90分間”に命を削って立ち向かう」
独自のマインドセットをすることで、自分に嘘がつけなくなります。
そしてスローガンとして紙に書き出し、常に目に付く場所に貼っておきましょう。
マインドを可視化することで、ネガティブな現状に左右されることなく走り続けられるのです。
夢を叶えるためには犠牲は付きもの
言うまでもなく、今から本試験日までに日常生活の中で使える時間は”有限”です。
独学・通学に関わらず、大きな夢をつかみ取るためには、何かを犠牲にして時間と環境の両方を生み出す必要があります。
「何を犠牲にすればいいのか?」
例えば…
- 家族との時間を減らす。
- 友人との付き合いを減らす。
- テレビやスマホの時間を減らす。
- 移動時間を削る。
- 睡眠時間を削る。
人によって様々ですが、あなたにとって何が大切なのかを考え、優先順位を決めましょう。
家族?友達?
例えば、真っ先に協力を得やすいのは「家族」です。
家族との交流を仮に1ヶ月絶ったとしても、その代償は後に比較的短い期間で取り戻せるかと思います。
友人との付き合いもドライに考える必要がありますし、意思を伝えれば週に一度の電話やメールでも絆は壊れないものです。
ダメだ・・
ダメだ・・
テレビはスマホに関しては、夜に起動させてしまうとかなりの中毒性があり、際限なく時間を食われてしまう誘惑ツールです。
貴重な時間となる90分間を削られてしまうため、真っ先に禁止の対象となるでしょう。
睡眠時間を削って時間を捻出する場合は、体調管理とのバランスを考え、2日に1回又は3日に1回に限定すること。
ショートスリープでも睡眠の質が上がり、短い休息で思った以上に身体の充電が出来たりするものです。
「癒しの時間を犠牲にしたくない…」
ダメだ・・ダメだ・・
思い出して下さい!
独自のマインドセットをすることで、自分に嘘がつけなくなります。
そしてスローガンとして紙に書き出し、常に目に付く場所に貼っておきましょう。
マインドを可視化することで、ネガティブな現状に左右されることなく走り続けられるのです。
エスキスの土台を作るためにやるべきこと
あまたの受験生を最後の最後まで苦しめるもの、それが「エスキス」です。
課題対策をするうえで、このエスキスを克服しないことには製図試験から逃れられません。
- 「具体的に何をすればいいのか?」
- 「独学でエスキスを克服できるのか?」
- 「今年の課題がまだ発表されていないのに」
それぞれの思いや深い悩みがあるかもしれません。
しかし、エスキスは製図試験突破の要であり、合否に関わる重大なテーマ。
だからこそ、受験生のネックとなっているエスキスの土台を固めることが最終課題なのです。
「エスキスの土台は過去問にある」
結論から申します!
土台作りは「過去問を繰り返し解くこと」
これが最もシンプルにして再現性の高い基礎工事となります。
- 「あり来たりの答え…」
- 「過去問を解く、それだけ?」
- 「独学生にオススメの課題はどれ?」
過去問を解くことは基本中の基本ですが、目的意識なくして解くだけは不十分です。
・・とはいえ、どの年度の過去問も相当難しいので、独学の人向けに丁度よい課題をチョイスしました。
独学生に優しめ?
- 令和元年度(3階建て)「美術館の分館」(10月)
- 平成28年度(3階建て)「子ども・子育て支援センター」
- 平成23年度(5階建て)「介護老人保健施設」
令和元年「美術館の分館」(10月)は、建ぺい率60%と厳しい敷地ですが、独学生の方向けに条件を緩くして60% → 70%に難易度を下げて挑戦するのがオススメです。
課題を通して思考を深めるには、最初のうちは時間制限を設けていません。
課題文の読み取りからエスキスの思考パタンを書き出し、前半の工程に時間を使うのです。
注目!
「思考を広げるには、書き出しスペースが必要」
エスキス紙1枚ではスペースが足りない事があります。
パタン出しなどを考慮して、用紙2、3枚を大胆に使って不器用ながらも自力でまとめてみましょう。
自分自身で試行錯誤していくプロセスにこそ、エスキス克服のヒントが隠れているのです。
さまざまな条件を頼りに建物のかたちを模索しながら、その思考に至るプロセスを分解し、エスキスの仕組みをチェックしましょう。
ここがワンポイント!
エスキスに迷ったときに「これってありなの?」と思うことがありますよね?
その疑問に当たった際は、過去の標準解答例をチェックする習慣を付けておきましょう。
標準解答例は、目的意識を持って観察することで、その傾向を理解することができるのです。
「これってありなの?」「試験的にどうなの?」
思い立ったときに疑問点を確認して、それを観察する目で合否を判定されるポイント、欠落してはいけないポイントが見えてきます。
- 過去問リテラシーを身に付ける
- 課題文の重要なキーワードを見極める
- ひとつひとつのワードに過剰に反応しないこと
3つの視点から追求することで、エスキスの判断力を磨き上げるのです。
「エスキスは3階建てを追求する」
特にやるべき課題は、図書館、美術館、保育所などの「3階建て」を徹底的に深く理解すること。
3階建ての建築物は、平面計画、断面計画、動線計画など、エスキスの基本をコンパクトに学ぶのに最適なモデルだからです。
「3階建てにはエスキスの基礎が詰まっている」
要求室のパタンによって、シンプルな総建てだけでなくセットバックの考え方が問われるもの。
コマ数によるボリュームコントロールやスパン割りの引き出しなど、多くの学びが得られるでしょう。
3階建ての課題を繰り返しトライして、何度も分析することで、エスキスの土台を固めることができます。
それぞれのフロアを突き合わせ、ゾーニングや動線計画、空間構成を可視化し、方眼用紙一杯を使って書き出してみましょう。
基準階タイプは?
- ホテル
- 集合住宅
- 介護保険施設
同じ平面が各フロアで繰り返される建物を「基準階タイプ」といいます。
「基準階タイプ」は特別な攻略法ではなく、3階建てのセオリーを派生させたもの。
低層タイプも基準階タイプも結局のところは、3階建てのノウハウに依存すると捉えましょう。
過去問は”変化”を付けて繰り返し解く
過去問の課題は数が限られているため、ひとつひとつを繰り返すだけでは習得できる量に限界があります。
そこで過去問をダウンロードして、方角や敷地、床面積などの条件を少しアレンジしてみましょう。
(掲載されていない過去の課題は本試験課題集などを手に入れる)
例えば、私のアレンジでは令和元年度「美術館の分館」を10月と12月の課題条件はそのままで、敷地のみ入れ替えて、それぞれ異なる敷地でトライしてました。
その際に建ぺい率60%は厳しめなので、条件を緩くして60% → 70%に変えることで、解答の幅を広げてみると、引き出しを増やす手掛かりとなります。
独学生は3階建てエスキスを突き詰めることで、低層タイプや基準階タイプにも対応できるバランスの良い基礎スキルを蓄積させることが出来るでしょう。
※注意点
ダウンロードした資料の編集方法につきましては、このブログでは割愛させていただきます。
悪用厳禁!
編集方法の例
- 図形ツールでマスキングしたうえにテキストを前景に配置する。
- 敷地図をクリップボードに取り込み、指定位置にコピー&ペースト。
- 無料のファイル形式変換サイトを使用してJPEGに変換して編集する。
その他、いくつかの方法がありますので、ご自身の”自己責任”でお願い致します。
エスキスの分析は「PDCAサイクル」
「エスキス改善のPDCAサイクル」
PDCAサイクルとは、P(計画)、D(実行)、C(評価)、A(改善)のプロセスを繰り返し、継続的に改善していく手法のことです。
エスキスのPDCA
Plan(計画)
- 過去問を分析し、出題傾向や要求事項を把握する
- 時間配分を設定する(エスキス前半90分、プランニング90分)
- 自分の弱点や改善点を踏まえた具体的な目的を設定する
Do(実行)
- 本番と同じ条件下で実践する
- 計画した目的や時間配分を意識しながら工程を進める
- 思考プロセスや気付いた点をメモしておく
Check(評価)
- 出来上がったエスキスをチェックし、多角的な視点で評価する
- アプローチ、ゾーニング、動線や機能性など、要求事項の充足度をチェック
- 可能であれば、近年の合格者や専門家からのフィードバックを得る
Action(改善)
- 実践評価に基づいて具体的な改善策を立てる
- 時間を要する部分に焦点を当てた練習計画を作成する
- 計画が成功した点も分析し、次回に活かせるように体系化する
「エスキスの工程にフィードバックする」
改善の仕上げ
最後の仕上げに、改善した点などを記録することもお勧めです。
あとで記録を見返すことで、自分の成長を感じることが出来るでしょう。
モチベーションアップにも繋がり、自分の弱点やクセを把握することもできます。
しばらく時間を空けて、自分のエスキスを”客観的”に観察することが大事です。
自分のエスキスを
赤ペン添削するのもオススメ!
エスキスのレイアウトを工夫してみる
「レイアウトの改変をためらわないこと」
今までのやり方が狂ってしまうからレイアウトは変えたくない!
その気持ち、とてもよく分かります。
もちろん、何の理由もなくレイアウトを変えることはナンセンスです。
私の場合、ゾーニングやスパン割りのパタン出しをするスペースが足りなかったので、そのエリアを拡大するためにエスキスのリフォーム工事を試みました。
リフォーム
ゾーニングを考える際に機能図が近くにあった方が見やすい。
対になる工程は?
チビコマを考える際に断面スケッチが近くにあった方が分かりやすい。
そのような理由から、対になるエスキス工程のエリアを近接させたこともあります。
改善のための目的意識を持ったレイアウト変更により、私のエスキスは目に見えるかたちで変化が現れ、あっという間に慣れてしまったのです。
メンテナンス
何やってんの!
レイアウトを戻しなさい。
エスキスの居心地が
良すぎて変えられません。
失敗を恐れてはいけません。結果を出して見返してやりましょう。
私は見返してやりました。
そういった成功例もあることから、レイアウトを変えることが「悪」とは言い切れません。
PDCAサイクルの中に「エスキスレイアウトの改変」も視野に入れてみてはいかがでしょうか?
いろいろ考えると、
けっこう楽しいですよ♬
一級建築士製図試験の直前期の対策
押し寄せるプレッシャー!
- 「ここまで来てしまった・・」
- 「残り日数が少なくなり不安が膨らむ」
- 「精神と時の部屋があれば引きこもりたい!」
相当な練習をしてきた独学生でなければ、この時点で厳しい極地に追い込まれます。
プレッシャーに押しつぶされ、何も出来なくなるまえに次の動きに入ることが重要です。
そこで、試験本番が迫る直前期では、具体的にどんなことに集中すれば良いのでしょうか?
直前対策!
不安や焦りをコントロールする
試験本番のシミュレーションを行う
エスキス前半の集中的な対策に取り組む
不安や焦りをコントロールする
試験本番では何を仕掛けて来るか読めない?
不安とは、”正体の見えないもの”から押し寄せて来るものです。
その準備として、直前期には試験対策以外の予定をいっさい入れないこと。
勤務先には早い時期から有給申請を済ませておき、空白の準備期間を設けることで安心材料になります。
(精神と時の部屋のような?施設を押さえておくとなおさら良い)
追い込まれたときは、今の状況を冷静に受け止め、出来ることと出来ないことを割り切ることで、戦う姿勢を取り戻しましょう。
試験本番のシミュレーションを行う
「資格学校が実施している模擬試験には必ず挑戦すること」
本試験を想定したリアリティのある環境のなかで、時間内に回答図面を完成させる体験は欠かせません。
試験会場は戦場!
- 周りの受験生の挙動が見える
- パーソナルスペースを圧迫される
- 他人の動きに自分のペースが乱される
まわりにライバルが存在する戦場において、様々な局面で多くの気づきが得られるでしょう。
隣りの受験生が自分より先に次の動作に入った時に、自分のペースを崩されないメンタルも必要なのです。
エスキス前半の集中的な対策に取り組む
試験直前期は、弱点を克服する強化対策など最終調整を図るための”空白の期間”です。
やるべきことは山積みですが、エスキスを克服しないことには、その先で何も出来ませんよね?
- 作図練習はしない
- 記述対策は苦手部分のみやる
- エスキス前半サイクルを何度も実施する
製図試験の運命は、始まりからエスキス前半までの90分で、ほぼ決まってしまいます。
このハードルを超えられないことには、いくら準備しても採点の土俵に上がる未来はありません。
その事実を踏まえ、やるべき対策は”読み取りからエスキス前半までの流れを強化する”こと。
これが直前対策!
- 少ない課題に対して、エスキスを1/400プランまでやり遂げる
- 多くの課題に対して、エスキスを1/400プランの手前までやる(やり遂げない)
エスキス前半の取り組み
- 読み取りとエスキス用紙への書き込みを強化する
- 周辺環境や接道条件によって、ゾーニングを可視化する
- 要求室の組み合わせによって、スパン割りの引き出しを備える
エスキスの前半工程に集中する
やるべき対策は「読み取りからエスキス前半までの流れを強化する」こと。
試験開始からのシミュレーションを集中的にやり込むことで、クライマックスを乗り超える安定力が身に付くのです。
その準備の積み重ねによってメンタルが強化され、自信を持って試験に臨むことが出来るでしょう。
エスキスのアップデートをやり込む
「積み上げて来た努力はウソをつかない!」
あとは自信を持って、試験本番を楽しみましょう。
大変、お待たせしました!
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試験終了後から結果発表までの過ごし方について
人生を懸けた大きな戦いが終わり、2ヶ月ほどの普通の日常が訪れます。
「試験が終わった後の日々をどう過ごせば良いのか分からない?」
燃え尽き症候群ともいえるようなこの現象は、まさに製図試験のあるあるといえます。
2ヶ月というのは、何かを始めるには長く、何かをやる遂げるには短く、中途半端なスパンですよね?
ここでは、心が解放された後から結果発表を迎えるまでの空白期間の過ごし方について、少し触れておきましょう。
試験の後にやってはいけないこと
- 「やらかしてしまった!?」
- 「減点されたかもしれない…」
- 「結局どれが正解だったのか?」
さまざまな思考がめぐる辛い状況ですが、その気持ちはよく分かります。
しかし、どれだけ考えても自分を責めても、図面を託した以上は結果は変えられませんよね?
それよりは、大きなプロジェクトをやり遂げ、精神的にも体力的にも成長を果たせた自分自身を讃えてあげましょう。
その一方で、WEB上では総評や解答速報、合格予想など色々な情報が飛び交いますが、ほとんどは”机上の空論”です。
合否の裁量権のない出典元の推察を真に受けて一喜一憂してはいけません。
その点については、賛否両論あるかもしれませんが、推察はあくまでも推察です。
精神的にも、心が安定する言葉を探しつつ、知りたくない情報はシャットダウンする傾向にあるので、まともな情報収集が出来るはずもありません。
そこまでやってきたことは決して無駄にはなりませんので、しっかり腰を据えて待ちましょう。
犠牲にして来たもの(時間)を取り戻す
結果発表までの2ヶ月の空白は、自分とじっくり向き合う期間です。
積み重ねてきた図面や教材、その経験たちを整理して、成仏させましょう。
例えば…
- 旅行や趣味を満喫する
- 家族や友人との交流を取り戻す
- 建築に関する本を読んだり建物を見学する
- 気になっている資格の勉強や将来に向けて準備をする
そのようにして、貴重な空白期間を有意義に過ごし、結果発表を迎えましょう。
お疲れ様でした、まとめに入ります。
一級建築士製図試験:独学リベンジ、圧倒的レベルアップ戦略(まとめ)
独学の総まとめ
- 一級建築士製図試験を独学で戦えるのか?
- 一級建築士製図試験の独学生の逆算スケジュール
- 一級建築士製図試験を独学で戦う人のすきま時間活用法
- 一級建築士製図試験を独学スタイルでレベルアップを図る戦略とは?
一級建築士製図試験を独学で戦えるのか?
合格するために必要な勉強時間
- 先手必勝思考の製図対策を立てる。
- 経験者と初心者では必要な対策時間が異なる。
- ベクトルを定めた効果的な学習方法を知る必要がある。
製図試験の回数制限を甘く見るな!
- 製図試験は3回しかチャンスがない。
- 2回目以降の受験は精神的に余裕がなくる。
- 「あと2回も受けられる」はあと1回に等しい。
独学のメリット
- 独学は学習の費用を抑えられる。
- 独学は学習に充てられる時間が増える。
- 独学は的を絞った集中的な対策に専念できる。
独学のデメリット
- 独学はモチベーション維持が難しい。
- 独学は試験本番の緊張感を体感する機会がない。
- 独学は試験対策情報が不足し、情報収集に時間を取られる。
独学で成果を出せる人の特徴
- 独学で成果を出す人は長期的な計画性がある。
- 独学で成果を出す人は自分にノルマと期限を課している。
- 独学で成果を出す人は学習を習慣化し、ルーティンを大事にしている。
- 独学で成果を出す人は目標を明確化し、モチベーションを維持している。
- 独学で成果を出す人は定期的に目標を見直し、情熱を保つ努力をしている。
独学と通信講座を併用した相乗効果
- 独学は学習スタイルの柔軟性が高いが、モチベーション維持が難しい。
- 独学と通信講座の組み合わせは、独学の弱点を補いつつ、学習スタイルも崩されにくい。
- 独学と通信講座のハイブリッドスタイルが機能すると、推進力が底上げされる。
一級建築士製図試験の独学生の逆算スケジュール
スケジュールの立て方
- 独学には長期熟成型が向いている。
- 逆算スケジュールで必要な日数を計算する。
- 課題発表日を中間目標地点として設定する。
スケジュールと実行ステップ
- 各段階で具体的な目標を設定する。
- 週ごとのタスクを決め、日々の学習計画に落とし込む。
- 段階的な目標達成により、確実に自信を付ける。
課題発表日までの完全武装対策
- 作図スピードを上げるための猛特訓をする。
- 記述学習はキーワードを覚え、文章化できるようにする。
- エスキスは過去問(図書館、美術館など)で空間構成の理解を深める。
課題発表後における完全武装対策
- 課題発表後はエスキス対策に集中する。
- 早めに制作課題を入手し、エスキスの反復練習を行う。
- エスキス後にはフィードバックを実施して、修正点や改善点を炙り出す。
製図試験の法令対策
- 製図試験は法令違反による失格が多い。
- 法規の知識不足は第三者の添削で洗い出す。
- 課題条件に法規条件を加えて、情報をまとめる。
スケジュールの定期的な見直し
- 想定外の事態は、迅速に対応する。
- 他人の依頼を断り、自分の時間を優先する。
- スケジュールは定期的に見直し、柔軟に対応する。
一級建築士製図試験を独学で戦う人のすきま時間活用法
製図対策の時間活用法
- プロジェクトは、平日と休日の”コマ切れ”の時間を有効活用する。
- すきま時間には、パーツトレーニングやキーワードの暗記を実施する。
- すきま時間による学習を積み重ねることで、ひとつのスキルを身につける。
すきま時間にやること
- 作図は「断面図完成までのルーティン」を徹底する。
- 記述は、定番の解答として使えるイメージ図を反復練習する。
- 平日と休日は、製図道具の有無に応じてタスクを使い分ける。
まとまった時間にやること
- エスキスは前半と後半に分けて実施する。
- エスキス前半はPDCAサイクルに準じて改善する。
- プランニングを基に、通し作図で本番をシミュレーションする。
まとまった時間を作る方法
- 製図対策にまとまった時間は必ずしも必要ではない。
- 1日のうち90分を確保できれば、まとまった学習を進められる。
- 90分を確保するため、通勤時の工夫や集中できる場所、朝活などを実践する。
一級建築士製図試験を独学スタイルでレベルアップを図る戦略とは?
独学のマインドセット
- 独学を貫くには、強い意志と自己管理能力が必要となる。
- 「なぜ一級建築士を目指すのか?」その原点に立ち返る。
- 夢を叶えるためには、一時的に何かを犠牲にする必要がある。
エスキスの土台を作るためにやるべきこと
- エスキスの土台作りは過去問を繰り返し解くこと。
- 過去問は、3階建ての試験課題を徹底的に追求すること。
- 過去問は、少しアレンジして再び解くことで、応用力を養える。
※エスキスの分析法
エスキスは「計画 → 実行 → 評価 → 改善」のサイクルで強化する。
製図試験「直前期」の対策
- 直前期はそのときに出来る最大限のことに集中する。
- 模擬試験に申し込み、本番を想定したシミュレーションを行う。
- 読み取りからエスキス前半までの流れを集中的に強化して安定力を高める。
試験終了後から結果発表までの過ごし方
- 試験の後は、解答速報などの情報に一喜一憂しない。
- 試験の後は、それまで犠牲にして来たことを取り戻し、心を休ませる。
- 大きなプロジェクトをやり遂げ、精神的にも体力的にも成長できた自分自身を讃える。
この記事で紹介した独学戦略・製図対策ロードマップは、私の独断と偏見によるものです。
ブログをひとつの参考にして、読者の皆さんが継続しやすい独学スタイルをぜひ築いて下さい。
合格者からのアドバイス
多くの合格者が共通して言葉に残していることは「決して諦めないこと」
何度やっても成果が目に見えない時期がしばらく続き、心が折れそうな瞬間が何度か押し寄せます。
しかし、挑戦と改善を極限までやり続けることで、どこかで目覚めるきっかけが訪れ、手応えを実感できるでしょう。
周りの受験生が脱落する中で生き残れば、それはあなたの実力です。
この試験には運の要素もありますが、実力で十分カバーすることができる試験でもあります。
そして最終的には、運ではなく実力で合格をもぎ取った者が本物の一級建築士といえるでしょう。
角番センパイからのアドバイス
この記事では、製図試験を独学で挑む戦略について紹介してきました。
独学で戦う人たちの視点に立ち、独学歴のある私の経験談から内容を記載しています。
しかし、忘れてはならないのは、この試験は独学、通学問わず「相対試験」であるということ。
独学生が通学生に勝つには、早いスタートを切り、長期的な土台作りにのもとに計画を立てることが必要不可欠といえるでしょう。
独学スタイルは通学生よりも不利な点があれば、そのスタイルが逆に有利に働く要素もあります。
この記事が、「独学あるいは通学のどちらを選択するか迷っている」あなたの判断材料になれば幸いです。
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